友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

ホームステイ

2007年07月09日 22時49分32秒 | Weblog
 大和塾の9月講座の講師には、日本自分史センターの平岡俊佑さんをお願いしている。平岡さんが面倒を見ている「春日井市自分史友の会」が、発行している『わだち』第35号に、ニュージーランドの高校生をホームステイした話が載っていた。私自身はホームステイをしたことはないが、国際交流グループの一人として、韓国から小学校5年の女の子を長女夫婦に頼んで引き受けてもらったことがある。孫娘が小学校4年の時だったので、彼女のためにもなると思って、押し付けてしまった。

 やはり一番困ったのは食事だった。何でも食べられると聞いていたが、初めの頃はほとんど食べられなかった。夜になるとメソメソしだすので、これには参った。それでも1週間を過ぎる頃にはかなり慣れてきて、いろいろいたずらをするようになった。ホームステイを引き受けた家では、子どもがいないためにどう時間を使ったらよいのか困り果てた人もいたようだったし、たまたま引き受けた子どもがとんでもなくわがままで、「もう絶対にいや」と言う人もいる。その反対に今では親戚同様な付き合いが続いている家庭もある。

 我が家の長女も19歳の時、アメリカに一人で行き2週間滞在したことがある。カミさんの友だちがユタのソルトレイクにいて、カミさんに一度遊びに来ないかといってくださったので、長女を代わりに行かせた。カミさんの友だちは子どもの頃に両親とアメリカに渡った人と結婚していた。丁度、長女が行った時にそこの娘さんの結婚式があった。

 カミさんの友だちは長女を近所に住む白人の教師の家庭で暮らせられるように頼んでくれた。長女に言わせると、カミさん友人の家は小さくて自分が暮らせるような場所がなかったから、白人の家に押しやったのだということのようだが、私は彼女の思いやりだと思った。せっかくアメリカまで来たのだから、アメリカの家庭を味合ってもらうと考えたのだ。ここで、長女は幼い子どもの面倒を見ることになったが、これも英語が話せない長女への配慮だと思ったけれど、長女の方は「まるでベビーシッターだった」と言う。

 そんなこんなで、長女のアメリカ滞在は「何も良いことがなかった」ようだ。ホームステイの難しいところは、生活習慣の違いや持っている価値観の違いを理解し、受け止め、その上に信頼と愛情を築き上げるには余りにも時間が少ないことだ。逆に時間が長ければ、余りにも多くのストレスを抱え込んでしまうことだってある。長女のアメリカ滞在の話は、ボタンのかけ間違いというかすれ違いというようなことばかりだったが、私が一番感心したのは、長女の勇気にである。ソルトレイクから西海岸に行く飛行機の便が確保できなくて、シカゴへ行き、ここで1泊してから成田へ帰ってきたと聞いて驚いた。飛行機の乗り換えはなれた人ならそれほど難しくないが、初めてでしかも言葉が通じないところでは何をどうしてよいか迷う。シカゴのホテルに一人で泊まるのもどうすればよいのか、ヘルプと言いたくなる。本当によく無事に帰ってきたと思った。
 これこそが彼女の一番の手柄だ。
コメント
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