友々素敵

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公開講座「議会改革」

2010年02月13日 22時50分25秒 | Weblog
 行政の刷新は首長の責任だが、議会の改革は議員の責任だ。にもかかわらず、議会の主体である議員が議会改革に熱心ではない。国会議員だってそうなのかも知れないが、地方議会の議員の多くが「議員は名誉ある職業」と思っている。議会のない時も、議員バッチを胸につけ、挨拶を受ければ喜んで飛んでいくが、だんだん当選回数が増えると挨拶されて当たり前だという態度になっていく。

 議会を改革しなければならないと感じるのは、議員として一生懸命に真面目に活動している人たちである。たとえば、議会では質問する時は事前に通告するようにと決まっているところが多い。また、質問は3回までとか、質問できる時間は何分までとか、細かく決まっている。しかし、議会は市民の声を聞くため何々をしなければならないとか、市民に対して議員は議会報告を行なわなければならないとか、議会や議員の責任と義務を決めているところは極めて少ない。

 議会は最大勢力が有利なように規則や申し合わせを決めている。議長が1年で交代するのも、最大勢力から4人の議長を出せるからである。議長が自分で考え、どういう議会運営をすることがよいのか、そんなことを考え実行しなくてもよいのが現状の議会であるから、誰でも議長を務めることが出来る。議長の隣に座っている議会事務局長の指示で書かれた文書を読んでいるのだけなのだから。

 けれども、それでは市民に開かれた議会ではないし、市民の声を反映する議会ではない。市民が議会を傍聴する時は必ず住所氏名を書く用紙が置かれている。本会議はセレモニーに近いかもしれないが、委員会はしっかり議論していると言いながら、委員会の傍聴はダメだというところも多い。市民の知る権利を制限しているばかりか、少数派の議員の活動を制限している。数え上げればキリがないほどある議会の理不尽を改革していかなければ、市民に開かれた議会にならないし、そもそも民主主義が単なる形式になってしまう。

 今日は、名古屋市都市センターの会議室で、「無党派市民派・自治体議員と市民のネットワーク」(代表は三重県松阪市議会の海住恒幸議員)は、三重県議会の議長の三谷哲央氏を講師に招き、『三重県議会の議会改革』をテーマに公開講座を開催した。こうした公開講座は今回で11回目になるが、このところ常に60人ほどの参加者があり、熱心な質疑が行なわれた。

 三谷氏は「議会改革の基本は情報公開である。議会基本条例とか決まりや制度も、住民参加でつくらなくては意味がない。予算書の審議は大事だけれど決算書の審議こそは議会の本骨頂である」などと話された。実際にいくつも提案し実行しているだけに、会場からの質問に対しても一つひとつにテキパキと答えられ、自信に満ちていた。

 参加された議員の皆さんがこれから自分の議会でいかに古い議会から脱皮するのか、今日もらった力を議会で大いに発揮して欲しいし、やはり今日のように、みんなで智恵を出し合う機会も必要だと思う。「無党派市民派・自治体議員と市民のネットワーク」はその役割を果たしていかなくてはならない。
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