台風18号が近づいている。まだ、雨は降っていないが、空は曇っている。風が南から吹いていて、風が止まるとベタッとした蒸し暑さが残る。古いものを整理していたら、8ミリフィルムが出てきた。大半が子どもたちの運動会を撮影したものだ。勉強はパッとしなかったけれど、運動会では大活躍だった。こんなことを言うと、「それはあなたのせいでしょう」と叱られてしまう。確かに私は「勉強はしなくてもいい」と言ってきた。勉強はやらなければならない時がやって来るから、自分がやろうと思うまではやらなくてもいい。その代わり、何か夢中になるものを見つけて欲しい、そう思っていた。
長女は、小さい時はママゴト遊びに夢中だった。小学校4年生だったか「テニスがやりたい」と言い、マンションの北側にあったテニス場に通い出した。バイオリンは私たちの希望で、4歳から始めたが夢中にはならなかった。水泳も通った。しかし、何と言っても運動会では花形だった。身体は小さくても足は速かった。リレーで大声援を受け、ひとりそしてふたりと抜き、テープを切る、得意満面だった。だから見る側を興奮させたのかも知れない。中学では陸上部ではないのに、郡大会に学校を代表して出場していた。4歳年下の妹はいつも姉を見本にしていて、町の運動会では姉妹でリレーを走って大活躍だった。
8ミリの撮影機も映写機も押入れの中にある。映写会をしてやろうと思っているうちに、いつのまにかこんなになってしまった。映写するには、部屋を暗くし、スクリーンを設け、フィルムをセットしなければならない。DVDにしておけば、テレビでいつでも見られる。そう思って8ミリフィルムを全てDVDに移し変えてもらった。今月末には仕上がるだろう。その時は、子どもや孫に見せてあげようと思う。
子どもたちの小さな時のアルバムも、世話好きな私は長女のものと次女のものと2つに分けて整理しておいた。何冊あるのか分からないが、それがそのまま我が家の押入れに残っている。「アルバムは持っていかないのか?」と聞くと、「置くところがないから、置いておいて」と言う。私やカミさんの子どもの頃の写真は1冊のアルバムに納まっているが、子どもたちのものはかなりあるから仕方ないことかも知れない。今はデジカメ時代だから、撮影した枚数も多いだけに、プリントはせずにいつでも見られるようにパソコン内に整理されている。時代は変わった。