友々素敵

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どうなるのか、ドイツの総選挙

2013年09月20日 18時31分02秒 | Weblog

 今度の日曜日、ドイツでは総選挙が行なわれる。現首相のメルケルさん率いる中道右派政権の続投が予想されている。人気の秘密は、メルケルさん自身にあるようだ。東ドイツ生まれであるが、保守党のキリスト教民主同盟の党首となり、「ドイツの母」と呼ばれている。政策は手堅く、経済は好調で、EUの大黒柱となり、債務危機国には援助する代わりに財政再建を厳しく迫っている。こうしたことで国民の受けがいいようだ。

 「ドイツは統一で強くなった。平和であり、今が最も良い状態だ」と60代のドイツ人は言う。戦火が絶えなかったヨーロッパで、ドイツは2度も大戦を起こし、戦後は国家が東西に分断された。そんな時が来るとは思われなかった東西ドイツの統一、そして欧州統合へと進み、平和と豊かさが2世代続いた。「国全体も自分たちの経済状況もうまくいっている。変化の必要はない」と多くの国民が感じているようだ。

 それでも問題がないわけではない。今朝の朝日新聞に「ドイツの人口は8千万人を超え欧州連合で最多だが、出生率は日本並みに低く、人口は減り続けている」とあった。ドイツは労働力不足を移民で補ってきた。最も多いのはトルコ系住民で約3百万人、その半分以下の135万人がドイツ国籍を得ている。これをけしからんと移民排斥を主張する極右政党や団体も根強いものがあるが、今のところ大きくは伸びていない。

 ドイツを反原発へ向かわせた原動力となったのは、1970年代の学生運動に加わり、地方へ戻って地道に環境問題と取り組んできた「緑の党」だが、急激な伸びは見られない。ドイツの総選挙は比例代表方式だから、少数政党の乱立になる可能性もある。国民の支持が様々な政党に分かれることは大いにあると思う。その時、ドイツがどのような道を歩むのか、興味深い。少子化対策で保育園を増やすことも話題になっているけれど、むしろ、少子化がなぜ悪いのかと主張する政党の出現を望みたい。

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