台風18号は午前8時頃、豊橋市辺りに上陸し、午後5時頃には岩手県大船渡市の沖を北上している。距離から見れば随分離れているのに、未だに強い風が吹いている。空は青く、もうすっかり秋の様子だ。午前10時くらいまでは雨も降り、北からの強い風が吹いていた。雨はいつの間にか止み、雲が切れて青空が広がってきたけれど、風はなかなか収まらなかった。こんな日はやることがない。収納棚を整理していたら、懐かしいファイルが出てきた。
この地域に「国際交流を行なう仲間を作りたい」と相談されて、組織の立ち上げに関わった。順調に会員も増え、活動も活発に行なわれていたので、時々参加する傍観者だった。それがある時、「今度の総会にはぜひ出て欲しい」と言われて出席した。会場の和室には4・5人ほどしかいない。そのうち集まって来るのだろうと思っていたが、結局それで全員だった。「代表になって欲しい」と言われ、引き受けた。代表を務めた1999年から3年間の活動記録が閉じられてあった。
毎年の総会で提案する活動内容、2ヶ月に1回発行する機関誌、1月に1回開くミーティングへの案内、ミーティングの議事録、年に何回か行なったイベントのチラシと打ち合わせ、力を尽くした日本語教室。今、パラパラと資料を見ていると、どうしてこんなものを大事に取っておいたのかと思う。何でも記録して綴っておく。その時には必要なことであっても、今になればもう不要のものでしかない。国際交流団体は町の合併でその役割を終えた。現在は市が主体となって行なっている。今年度の予算は15,967,000円。私たちが会員年会費3,000円で行なっていた時とは全く規模が違う。
それにしても私はどうでもいいようなものをなかなか整理出来ないでいる。いや、整理はしてあるが捨て去ることが出来ない。古い手帳、かつて所属していた朗読クラブで使っていたもの、議員の時の資料、今日は思い切って捨てた。無くなっても何も困ることはない。それならもう捨てるべきだ。自分が作り出し、何か意味があるように思うのは、単なる思い込みである。押入れの中で鎮座しているガラクタを少しずつでも捨てていこう。台風一過、爽やかな風を受けて考える。