友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

三原じゅん子議員の「八紘宇一」

2015年04月07日 16時02分29秒 | Weblog

 三原じゅん子さんが参議院予算委員会で、「日本が建国以来大切にしてきた『八紘一宇』には、現在のグローバル資本主義の中で、日本がどう立ち振舞うべきかが示されている。『八紘一宇』の理念の下に、経済および税の仕組みを運用することを確認する崇高な政治文書を、安倍首相がイニシアチブを取って世界中に提案していくべきだ」と発言した。麻生副総理は「三原先生みたいな世代の方が、こういったお考え方をお持ちにはちょっと正直驚いた」と答えていた。

 「八紘一宇」は戦前、2・26事件を起こした青年将校が掲げ、陸軍省の冊子に用いられた。さらに、政府が戦意発揚のために発行した冊子の表題にもなった。『日本書紀』に初代天皇とされる神武天皇が「八紘をおおいて宇にせん」と述べたとある。八紘とはどこでもつまり世界中ということ、宇は家のこと。世界中をひとつの家にしようと解釈できることから、「天皇が世界統一の使命を負っている」(田中智学)という主張が生まれ、「天皇の威光が世界を覆う」としてアジア侵略の理念となった。

 『3年B組金八先生』の不良少女役の三原さんの発言に漫画好きの麻生さんも戸惑ったのだろう。世界をひとつの家にしようという発想を私は歓迎するが、それならば憲法9条を世界中で実現しようと提案して欲しかった。世界がひとつの国になるためには戦争放棄しかないからだ。自国の国益を優先すればそれはもう戦争以外に道はなくなる。三原さんがなぜこうした戦争を煽った言葉を持ち出したのか分からないが、言葉の意味も使われた歴史も知らなかったというなら、国会議員としては不適格だろう。

 統一地方選挙が始った。地域によっては無投票当選になったところが結構ある。選挙運動もせずに当選できるのだから、候補者としてはこれほどありがたいことはない。必死になって選挙活動を行ない当選の栄誉に授かった議員でも、行ってもいないところに行ったことにして不正にお金を受け取ったり、病気で本会議を休んだのに翌日は温泉地に視察に出かけたり、こんな議員を選んでしまうことを真摯に考えなければならない。

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