友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

必ず返すから詐欺

2015年04月01日 19時53分14秒 | Weblog

 母親の看病のためにせっかく入社した会社を辞めた。母親が亡くなり妹とふたりだけになってしまった。会社に戻りたかったが出来なくて、朝は市場で、午後はコンビニで働いている。父親は高校生の時に亡くなった。母親の看病の時は貯金があったがもう無くなってしまった。時給のパートなので2ヶ所で働いているのに手取りはわずかしかない。父親と母親の遺骨をどうしようかと悩んでいた時、以前の会社の同僚が「ウチの寺で預かってあげる」と言ってくれたので、両親の骨を寺に預けた。

 その寺から供養料の請求が来た。余りにも高額で払えない。悪い時は重なるもので、病弱な妹が頭痛や腹痛に襲われ何とかしてやりたいのに病院にいく金がない。仕事の効率を上げようと思い、車を買い替えたいけれど、支度金がない。電気料金の支払いが滞ってしまい、電気を止めると言ってきた。水道だって節約して使っているが、電気代を支払うと水道代が払えなくなる。女なのに新しい服も毎日の化粧品も買えない。食事もつつましくしているが米が買えない時もある。

 決して迷惑はかけないから、ホンの少しでいいから、供養代を払わないと両親が可哀相だから、今度の給料で返すから、妹を病院に連れて行くだけでもいいから、絶対に返すから、妹が元気になって働けるようになれば返せるから、電気代だけでもいいから、水道代だけでもいいから、親戚が遠いので頼めないけど必ず分かってくれるから、ここをのり越えればよくなるのだから、頼める人がいないから、無茶なことは言わないから‥。

 借金の依頼だけれど、これは一度に言われたのではなく、何ヶ月も積み重なった話である。両親の知人として、姉妹が苦労してきたのを知っているだけに、助けてあげなくてはと思い込んだ。気の毒に思って、「貸すのではなく差し上げるから、これで何とかしなさい」と渡した。すると次々と「助けて!」が舞い込んだ。振り返れば随分のお金を姉妹のために遣っていた。今日はエイプリルフール。そういうわけでもないけれど、こんな話を聞いた。

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