歌手の五木ひろしさんの新曲『VIVA・LA・VIDA!~生きてるっていいね!~』を聴いた。「VIVA・LA・VIDA」って聞いたことがある気がした。日本では「美しき生命」と訳されたイギリスの歌だった。英語が分からなかったが、かなり意味のある歌だった。五木ひろしさんは、「終わりよければすべてよし」と歌っていたが、そう言い切れるならそれでいい気がするのに、それでいいのかなと思ってしまう。
昨夜は涼しかったのに、なぜだか眠れなかった。これまで1度も夢に現れたことのなかった最後の職場が出てきた。最初の学校と同じ工業高校だったが、各科の1年生に美術を教えていた。彼らにとっては息抜きのホッとできる時間だったから、楽しめるようにとテーマを考えて取り組んだ。「美術クラブを作りたい」と言われた時は嬉しかった。美術室はあったが、格別に備品があるわけではなく、やりたいことを手助けするしかなかった。
美術室の隣が準備室で、そこが私の居場所だった。一番悔やまれるのは、新学期の初め、全員にスケッチブックを買ってもらうが、その集めたお金を私は机の引き出しに入れていた。私がトイレに立った僅かな時間、部屋に戻ると引き出しが空いていた。ここに金が入っているのを1年生は知っているから、1年生全員の指紋を取れば犯人はすぐわかる。けれど、そんなことをしていいのかと思った。
組合のリーダーと教頭には相談した。教頭は学校での犯罪が公になることを恐れたし、組合のリーダーは私と同様に生徒を犯罪者扱いすることに嫌悪があった。そこで私は、全ては自分の落ち度が原因なので、なかったことにすると申し出た。組合はカンパをしてくれたが、私は本当に自分が情けないと思った。目の前に金があれば盗るのは当然だ。誰でも自由に準備室に入っていいとしていたが、もっと注意をしておくべきだった。そんなことのせいなのか、夢を見てしまった。
今晩は久しぶりの誕生日会。