友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

兄貴の息子のふたり

2018年08月12日 14時51分31秒 | Weblog

  もうすぐお盆だというのに、なかなか暑さから逃れられない。子どもの頃、「盆過ぎたら海に入ってはいかんよ」と言われた。海水温度がそれまでとは比べ物にならないくらい低くなると祖母は言う。確かにお盆を境に一気に秋に近づいていく、そんな気がしていたが今年はどうなのだろう。

 今晩は私につながる親族が集まる。昨年まではお寺に集まってお参りし、その後、みんなで食事をしたが、墓石を撤去してしまったので、今年からは会場を名古屋駅前に移す。とはいっても、会場探しは兄貴の息子の次男の嫁が行ってくれた。「悪かったねえ」と甥っ子に言うと、「喜んでやってましたよ」と言ってくれる。

 兄貴の息子は2人いて、長男はおっとりしていて公務員になっていた。利発な子だったし堅気が似合っている。次男は正義感が強くやんちゃだったから、どんな仕事に就いているのかと思ったら、彫刻家になっていた。日展にも出品していたが、最近、「観に来て」と言わないと心配していたら、屋外の立体物を作っていた「工房を閉じた」と言う。

 「不景気で注文も減り、従業員を食べさせれなくなった」と話す。右肩上がりの景気がよい時は、この地方だけでなく、遠い所からも注文があった。ワイン好きな彼は、「ヨーロッパへ一緒に行きましょう」と誘ってくれたのに、今はヒマはあってもカネがないようだ。子どもがいないから、余生を夫婦でどのように過ごすのか、ゆっくり考えていくしかない。

 以前、「どうしてアーチストの道へ?」と尋ねたら、大学生の私が家で課題の油絵を描いているのを見て、「かっこいいと思ったんですよ」と言う。嬉しいことを言ってくれると思ったが、責任は重大だ。長男は顔つきも性格も兄貴に似ているが、次男は私に似た面がある。長男は生け花の師範の免許をもっているというから、表現することの「技」では共通している。無口な長男とおしゃべりな次男、今晩はどんな話が聞けるのだろう。

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