かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

大声が止まらない日

2017年12月05日 20時34分54秒 | みゆみゆとの生活
時々ある。
大声が止まらない日。
最近は、週に3日くらい。
時々じゃなく、頻繁か。

今日は学校でも大声が止まらない日だったみたい。
学校祭が終わって、何かネジが飛んでっちゃったのかな?

帰宅後もなかなかの大声だったけど。
ま、頻繁なので、特に動揺しない。
大声の合間、つまりそうちゃんが息吸ってるタイミングを見計らって、みゆみゆとも話をする。
例えれば、電車がすぐそばを通ってる家の中みたいに。
新婚の頃住んでたアパートがそんな場所にあったのよ、懐かしい。

大声は、パニックの証。
ゲラゲラ笑いが止まらなくなるのも、ピョンピョン跳ぶのを繰り返すのも、広い意味ではパニックに入ると思う。
減っていくといいなと思うけど、壁蹴ったり急に脱走したりするよりはだいぶまし。そういう意味では、夏はひどかったなー。(遠い目)
表現の仕方が変わってきたのかもしれないし、たまたま今だけかもしれませんが。

お風呂のあと、少し大声が下火になったので、歌を歌ってみたよ。
今度クリスマス会で歌うやつ。今日の午前中に友人と練習した曲の復習も兼ねて。
あと、みゆみゆと一緒に、次回合唱団で歌いたい曲を探しついでにいろいろ熱唱。
イエモンのJAMを歌い上げて、「これを50人で歌うとすごいインパクトだろう」と想像した。

 乗客に日本人はいませんでした!いませんでした!いませんでした!
 僕は何を思えばいいんだろう
 僕は何て言えばいいんだろう
 こんな夜は、会いたくて会いたくて会いたくて
 君に会いたくて君に会いたくて
 また明日を待ってる

あ、団員の顔を思い浮かべて「やっぱり無理だよね」となりました。
ご安心を。
イエモン、若い頃よく聴いたなー。「good night」のとこが「ネァーオー」と聴こえて、マネしてた。
「君に会いたくて」の「君」は、娘さんのことなんだってね。

そんなこんなで歌ってたら、こたつに潜り込んでいたそうちゃんは、そのままウトウトしていきました。
疲れてる時は、特に音楽が効く。
今、家族みんな、お疲れモードです。

さて、そうちゃんはもうぐっすりんこ。
試験が明けたみゆみゆと、ゆっくりテレビでも見るとするかな。

師走の夜長

2017年12月03日 21時52分12秒 | みゆみゆとの生活
我が家の冬の定番、「ジンジャーミルク」。
大好きなパン屋さん、「パンドクエット」で売っている「ジンジャーボンボン」をホットミルクに溶かして飲みます。
おいしい。あったまる。
これを飲みながら、久々にみゆみゆのお勉強に付き合ってみた。
M-1も見ずに。

「母さん、教えて~」と持ってきたのは理科。
「わからんっ」と突っぱねたくなるけど一応見る。
どれどれ?
えーっと、
「いち端子を電極につなぎ・・・」
「母さん、いち、じゃなくてマイナスだけど。」
ハハハー。
そのあとも、「オーム」とか「ボルト」とか「ジュール」とかの読み方を教えてもらいながら、問題文音読。
ジュールて何?
何回教えてもらっても覚えられず、「ジェーン」とか「ジャスティス!」とか言ってまった

結果、全般的にお手上げだったけど、「回答及び解説」を読み上げながら、なんとなく教えてる気分にはさせてもらえました。
私の棒読みな音読で、「あーそうか、なるほど」とつぶやくみゆみゆ。
そのことが、不思議。
こんなんで、なんでわかるんや~。

少し付き合ってあげたことで、エンジンが勉強モードになったようだったので、
母ちゃんはそっと身を引いて、この子たちにバトンタッチしました。

木でできたサンタの親子。(お義母さんにいただきました。)
試験勉強するみゆみゆを静かに見守っていてくれます。
よろしく。あとは任せた。

今日の午前中はそうちゃんと一緒に、福祉関係者とボランティアさん達が集うクリスマス会に行ってきました。
最後まではいられず途中で帰りましたが、ま、それも毎年のこと。
私も周りの人も、慣れたものです。
たくさんの知り合いに会えて嬉しかったです。
「あー、話したかったの~、元気にしてた?」と言いたくなる方に何人も会いましたが、そうちゃんが超多動モードだったので、また今度、ということで。

さ、クリスマスの足音が、近づいてきている。
師走です。
でも、忙しい忙しいというと、笑われますね。
気持ちだけでも、のんびり参りましょう

学校祭でじーんとする

2017年12月02日 21時38分44秒 | みゆみゆとの生活
今日はそうちゃんの学校祭でした。
教室に展示を見に行って、笑った。
そうちゃんの作った張り子のお面が、



ちびまる子ちゃんの「ながさわ君」だった。
メロンとか、電車とかが並ぶ中、
ながさわ君
似てるし。

劇の発表は体育館でありました。
6年生の出し物は「オズの魔法使い」で、そうちゃんの役は犬。
「ドロシーの いぬ」と本人が言っていた通り、ずっとドロシー役の女の子に手をつなぎ誘導してもらっていました。
「オズのまほうつかいの ところへ いこう」って、小さな声でセリフも言えました。
歌うところではみんなと一緒に1列に並び、跳びはねながら音楽に乗って。

ちゃんと、劇を楽しめてたよ
一度も座り込むことも、大声出すことも、客席に降りてくることもなく。あ、舞台が高くてそもそも降りられなかったというのもありますが。
そうちゃんの成長を感じて、じーんと胸が熱くなりました。

 6年生になったら、舞台でみんなと劇に参加できたよ。
 そうちゃんは幸せそうに笑いながら跳びはねていて、それを見て私も笑っちゃうんだよ。
 犬の耳がピョンピョン動いて、それがとても、かわいいんだ。

そんなことを、途方にくれていた10年前の私に教えてあげたい。



終わりの記念撮影でも、わりと長い時間立っていられました。
知り合いを見つけ、

キュッと飛び出しかけましたが、これが唯一の脱線

ずっと安心して見ていられました。
先生方、すごいなー。
ここまでになるのに、どれだけ練習を重ねたことでしょう。
頭が下がります。

こんなにお利口さんだったそうちゃんを見て、かーちゃんは。
こりゃ大変、夕方に備えなきゃ!
と、危機管理ランプ点灯。
そうとう緊張して頑張ってたから、後でこの反動が来るに違いない。
経験に基づく推測により。昼からとんぼ返りしてお昼寝しました。

案の定、帰宅後の「ビデオ屋さんまでお散歩」は大荒れ。。。
大声で叫び、急に走り出したり、畑に乱入しようとしたり。
こういう時の力はほんとに強くて、肩がやられます。

晩ごはんの頃には落ち着いてくれて助かりましたが、
やはり疲れていたようです。
7時台にリビングて気絶寝し、あっという間にご就寝。

お疲れさま。
ありがと。
いい夢見てね。



そうすんなりとはいかないけど

2017年12月01日 19時52分04秒 | みゆみゆとの生活
大学病院の耳鼻科に行ってきました。
手術の方向でスケジュール立てられるといいな、と期待して行きましたが。
そうすんなりとはいきません。
そうちゃんですもの。仕方ない。

以下、ドクター説明。
 レントゲンの結果、扁桃腺が気道をかなり塞いでいます。
 手術で摘出することで夜間の呼吸状態はかなり改善されるでしょう。
 けれど、やはり術後のことが心配。
 術後5~7日目に喉のかさぶたが剥がれて大出血を起こすことが100人に3~4人います。
 その時は緊急手術になります。
 安静にしたり、指示を理解することが難しいと、麻酔や処置が間に合わず息ができなくなってしまうかもしれません。
 この子には、そのリスクがあります。
 我々は最悪の場合を常に考えますから、慎重にならざるを得ません。

「睡眠時無呼吸症候群」が専門であるその先生は、メモに数値や図などを書いて示しながら、時間をかけて説明してくれました。

誠実。

聞いた内容は、前に行っていた他の大学病院から聞かされていたこととほぼ同じでしたが、きちんと検査をしてくれたことで、とても誠実に感じ、納得もできました。
そうちゃんにも、ちゃんと声かけしてくれたし。

大学病院としては、このような単純な手術で、「万一の重大な事象」を起こすわけにはいかない。
だから、「ややこしい事情」(=障害)でハイリスクなケースを、引き受けたくない。
そんな本音が見え隠れしつつ。
それでも一人の医師として、「病態としては十分に手術適応」であることから、なんとかしてあげたいという思いが伝わってきて。
「今日は結論が出せません。またおうちでも話し合ってからもう一度来てください。」と言われたのにも、素直に頷けました。

前の大学病院のドクターの顔には、「やりたくない」と書いてあった感じ。
今日のドクターたち(教授と専門医)の顔には、「こりゃ、やらないかんわなー。…。けど、どうするや?」と書いてあったような。

毎日息が止まって睡眠不足で、放っておいても改善の見込みがない。
そのことと、手術で大出血して命の危険にさらされることと。
それに入院前後のいろいろ。
考えれば考えるほど頭痛くなってくる。
でも、しっかり調べて情報も集め、家族で話し合って決めたいと思います。

耳鼻科ドクター、次回までに小児外科の先生とも相談しておいてくれるそうです。
病院内の連携をこうやってしてくれることも、安心要素です。

今日の受診には、馴染みのヘルパーさんに付き添ってもらいました。
大学病院ですから、広いです。
待ち時間も長いです。
そうちゃんと手をつなぎ、会話し、トイレに連れていったりしてくれる存在は、ホントにありがたかったです。
今回は2回目で慣れたのもあるのか、そうちゃんが随分落ち着いていて助かりました。



受診のあとは、そうちゃんを学校に送り届けて、午後はまた別の用事へ。
1月の「親の会」でお呼びする講師と打ち合わせしてきました。
この先生は、そうちゃんが小学校1、2年の時にお世話になった臨床心理士さん。市内の学校を回って、スクールカウンセラーをされていた先生です。
講演内容の打ち合わせと言いつつ、近況を聞いてもらって、なんだかホッとして帰ってきました。
あったかい。
子どもへ向けた視線が。
そんな先生に会いに行けてよかったな、って。

歩んできた道や今考えてることを、口に出し受け入れてもらえた。
その経験が、これからも頑張ろうと思える原動力となります。
話し終わったら、鉛のようだった肩や頭がフワッと少し軽くなったように感じられました。
空の色だって、違って見えたよ。

夜、急に「ひらがなカード やりたいです」と言ったそうちゃん。

たくさんのカードの中から、
「おにの おー」を探し、笑い転げるのが定番です。

この笑顔を、かーちゃんは守りたいのだ。
だから、迷う。考える。精一杯。