糸は使っているとよくからまることがある。それを面倒だからとほっておいたり、それを放り投げたりしていないか。人生の中でも同じようなことがよくある。
しかしである。よくよく冷静に考えてみれば、もとは1本のまっすぐな糸だったのである。少しずつ原因を考え解きほぐしていく努力を惜しまなければ、必ずもとの1本にたどり着く。最初はそれが分からないかも知れない。私はいつもそのことを思う。着実に重ねていけば、必ずやそのまっすぐな一本が見えてくる。
困難に出会ったときはいつもこの事を思い出しては反省をすることにしている。その方向の向かって進んでいる限り、1本のまっすぐな糸はやがて見えてくる。いわゆる解決の糸口が見つかるのである。
今すぐできること、1月で出来ること、1年、10年、1世代、世代を超えて…解決のスパンは色々あるだろう。問題は解決先のベクトルの向きである。その間、周囲の状況が変わって行く場合もあるだろう。微妙に修正しなければいけない場合もあるだろう。現在の日本や世界の進むべき道も同じような考えていくべきだろう。
現在の日本の状況下でもそのベクトルを変えて行かなくてはならないことがたくさんある。
・気象の変化である。温暖化になり、ゲリラ豪雨がおおくなり、春夏が確実に
少なくなって来ている。
・原発の安全神話が完全に崩れたこと。エネルギーの生み出し方が大きく変
変わった。
・日本の中流家庭が減り、日本でも貧富の差が広がった。
・より、高齢化、少子化により社会保障費が増え、高齢化問題がよりクローズ
アップされてきた。いわゆる生産人口が絶対的に不足してきた。
・益々、教育費が増大してきている。教育も親の財源次第である。教育費は
国費でまかなえるようにならないか。親の財力で子どもの将来が決まるの
もおかしな話だ。
・世界は益々グローバル化し、外国人雇用が増え、国内問題も日本人だけ
の発想では難しくなりつつある。現にヨーロッパではその問題が大きくなっ
ている。やがて、日本もその問題との関わりが避けて通れなくなるだろう。
・より、英語などの語学力が必要とされる。小学校からの英語教育の重要性
が益々大切になる。
・国債発行が益々進み、国債の価値が下がり、どの国も借金大国となり、支
払い不能に陥りつつある。現在はその方向に進行形である。やがて、政府
はこのままだと破綻する。
・生まれながらにして、財を持つものと持たないものとの不合理性に国民が
気づき、やがて、相続税がよりアップされ、親の財産は全て国に没収され、
人は生まれたときには誰もが財産的には平等な土俵に立つときがやがて
来る社会になるかも
・勉強ができるだけの人と、人格が陶冶された人とのギャップに気づき、教育
とは何ぞやという課題が改めてクロースアップされる時代がやがて来る。現
在の教育はある程度親の財力に影響されている。効率、能率、便利の世
界で世の中が動いているので、そのことの大切さに気づいていない。やが
て、資源有限、消費が美徳の社会が変わって行けば、時間の大切さや時
間をかけなければできないことの大切さに気づいて行くだろう。そうなれ
ば、もっと、心を陶冶する問題が教育の中心になってもいい。
今後は以上に絞られ世界は動いていくてあろう。