野山を歩いていましたら。こんな植物が目に入りました。クロモジです。クロモジというと和菓子を食べるときに使う楊枝に使用されていることを思い出しました。枝を折って切り口のにおいをかいでみると、とてもいい香りがします。だから、楊枝にも使われているんだなと、納得します。日本人の感性には脱帽です。
そんなわけで、私も楊枝を作ってみました。前々からそこにはクロモジがあるのを知っていたのですが、時々手入れを地元でするらしく、その木が無惨にも刈り取られて1/5位しか残っていなかったようでした。多分手入れをした方は、その木がクロモジなんてことも知らずに刈り取ったのでしょう。知らぬが仏とはこのことをいうのでしょうか。いい木なのに残念に思いました。また、来年になれば新芽がふいてたくさん芽を出すことでしょう。
下の写真は自分でナイフを使って作った楊枝です。香りがとてもいいので、こんど、水羊羹でも作ってみて食べてみたいです。見ていると、いい香りがしてくるようです。
楊枝の下にあるのが、両刃の肥後の守(ひごのかみ)というナイフです。子どもの頃は、これをいつもポケットに忍ばせて竹や枝を切って遊んでいました。砥石で研ぐといつまでも使えた物です。今でも販売されているようです。随分重宝した代物です。
・ようかんを クロモジの枝で 食べたくて
香りかぎかぎ 小刀で裂く
・お茶をたて 深呼吸して ひとつまみ
クロモジの香り 部屋に漂う
・クロモジや 香り沸き立つ 茶室かな
・お茶請けに クロモジ香り 食進む
・クロモジの ほのかに香る 茶室には
今か今かと 待つ人であふる
・ようかんと クロモジの香り
・木漏れ日の 下で咲いてた クロモジの花