前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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敦賀原発事故を想定した原子力防災訓練。いろいろ課題を残しました。再稼働にいっそう不安が・・・。

2012年03月19日 | Weblog
      NHK・・・福井県が原子力防災訓練実施

     東京電力・福島第一原発の事故を受け延期されていた県の原子力防災訓練が行われ、日本原子力発電の敦賀原発で深刻な事故が起きたことを想定して広域的な避難の手順などが検証されました。
県は毎年、原子力事故に備えた防災訓練を行っていますが、福島第一原発の事故を受けて見直しが進められている国の防災指針の具体的な内容が固まらず、実施を延期していました。
一方で、国からはことし秋ごろまでに地域防災計画を見直すよう求められていることから、具体的な見直しに、早期に着手するためにも、年度内に訓練を行う必要があるとして18日に実施することを決めました。

訓練は、大規模な地震で敦賀原発2号機が全ての電源を失い、原子炉を冷却できず、放射性物質が外部に放出される恐れがあるという想定で行われ、県や国、それに自衛隊などおよそ120の機関と住民、あわせて、およそ3500人が参加しました。訓練では福島の事故を受け避難の対象となる区域をこれまでの半径3キロ圏から5キロ圏に拡大しマイカーによる避難の訓練も初めて行われたほか、地震で道路が寸断されたことを想定し、ヘリコプターや船での避難も行われました。このほか、放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」というシステムを使って屋内退避の指示を出す訓練も行われました。
県危機対策・防災課は「今回の訓練で得られた課題を検証し、地域防災計画の見直しに生かしていきたい」としています。・・・・・・・・・・


     私も県議会議員のみなさんとともに、朝6時に県議会議事堂を出発し、敦賀市のオフサイトセンター、若狭町にもうけられた避難所を視察しました。

今回の訓練は福島原発事故をうけての教訓がどういかされるか、注目されました。県外の滋賀県や岐阜県などからの参加もあり、県内も越前市や大野市など各自治体関係者も参加していました。が、参観してみての実感は従来の訓練の粋をでていない、ということです。

     敦賀市西浦地区から若狭町の避難所に避難した住民からも『こんなゆったりした訓練では役立たないのではないか』との声も聞かれました。マスコミでも「参加しなかった人も多い」「本当に事故が起これば、バスなど待たずに自分で逃げる」との声も。

    従来どおり会議の発言台本が1字1句準備されていたり、本部長である知事のオフサイトセンターへの到着が雨模様のためヘリが飛ばずに遅れたり、会議用のSPEEDIデータは訓練前から出力してあったり、備品担当が『TLD(線量計)って何やろ?』と聞きあっていたりしました。

    私も敦賀市の塚本副市長に誘われて、スクリーニング訓練に参加しましたが担当者が携帯電話の対応に忙しく、緊迫感のなさを感じました。

いっしょに参加した県議会議員からも「単なるフェスティバルや」「このぐらいの天気でヘリが飛ばずに知事が遅れるようではだめだ」「まだまだ課題が多い」と厳しい批判が相次いでいました。


    いま、大飯3,4号機の再稼動がすすめられようとしていますが、このような状況では防災計画全体や住民避難の実効性は不透明です。なにより国の新しい防災指針と、それにもとづく県の計画ができる前に再稼働は許されません。

         ★


    とうとう原発の大消費地が原発全廃を求めることに。消費者ニーズにこたえない「商品」は市場から消えゆくのが資本主義の宿命でしょう。・・・・ 
私が県議会反対討論でも述べたように、福井県としても原発後をにらんだプログラムの策定が急務です。あわせて、数十年の期間の廃炉作業や、使用済み核燃料の処置の問題など、急いで検討すべきでしょう。


    産経・・・関電に全原発廃止提案へ 送電は別会社化 大阪府市が骨子固める
                           2012.3.18 20:05


    大阪府と大阪市でつくる府市統合本部は18日、エネルギー戦略会議を市役所で開き、関西電力の全ての原発を可能な限り速やかに廃止することや発送電分離に向けた送電部門の別会社化などを柱とした株主提案の骨子を固めた。役員と従業員の削減も求める。

 市は関電株式の約8・9%を持つ筆頭株主。6月に予定される同社の株主総会で、初めてとなる株主提案権の行使に踏み切り、可決を目指す。

 だが株主提案で関電の事業などを定めた定款を変更する場合、議決権のある株式総数の3分の2以上の賛同を得ることが必要。大阪市が協力を呼び掛ける京都、神戸両市を合わせても所有率は計12・5%程度にとどまり、他の株主の支持をどこまで広げられるかが焦点となる。・・・・・・・