題不知 平泰時朝臣
山川のこほりやうすくむすふらん下に木のはのみえてなかるゝ
(続古今和歌集~国文学研究資料館HPより)
冬河
山川やなかるる水のもみちはをしからみかけてこほり初めつつ
(草根集~日文研HPより)
院に三十首歌奉りし時、河氷 従三位源親子
冬されは嵐をさむみ山川のあさきせよりそまつこほりける
(新後撰和歌集~国文学研究資料館HPより)
平兼盛か大井の家にて冬歌よみ侍けるに 三条院女蔵人左近
大井河そま山風のさむけきに岩うつ波を雪かとそみる
(新拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
題しらす よみ人しらす
ふる雪はかつそけぬらし足曳の山の滝つせをとまさる也
(古今和歌集~国文学研究資料館HPより)
題しらす 正三位成国
たえたえに猶水上はなかれきてこほりにとまる山川の水
(新後拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
わづかなる谷川の、氷はむせびながら、さすが心ぼそき音は、たえだえきこゆるに、思ふことのみありて、
谷川は木の葉とぢまぜこほれども したにはたえぬ水の音(おと)かな
(建礼門院右京大夫集~岩波文庫)
したむせふおとにもしるくなほさえてこほりをくくるやまかはのみつ
(延文百首~日文研HPより)
冬河の氷をくゞる岩波の下むせぶとも人はしらじな
(隣女集)
山寺にこもりて、日ころ侍りて、女のもとへいひつかはしける 藤原範永朝臣
氷して音はせねとも山川のしたはなかるゝものとしらすや
(詞花和歌集~国文学研究資料館HPより)
題しらす むねをかのおほより
冬川のうへはこほれる我なれやしたになかれて恋渡るらん
(古今和歌集~国文学研究資料館HPより)
したにのみなかれわたるはふゆかはのこほれるみつとわれとなりけり
(敦忠集~日文研HPより)
たいしらす よみ人しらす
涙川身なくはかりのふちはあれと氷とけねはゆくかたもなし
(後撰和歌集~国文学研究資料館HPより)