「道芝」という単語の「④道のこと。」という語釈の用例は、日本国語大辞典・第二版では、『日葡辞書』(1603-04年)の語義が明示されている例が早いのですが、400年以上さかのぼる用例などがあります。
道芝のさけるのみかは真葛原巻くほどにみな野はなりにけり
(天永元年四月廿九日-右近衛中将師時山家五番歌合・18)
『平安朝歌合大成 増補新訂 第三巻』同朋舎出版、1704ページ
あかずしてわかるる今朝の道芝はかずより外の露や置きそふ
(林葉集、第五・恋、744)
『新編国歌大観 第三巻 私家集編1 歌集』角川書店、1985年、510ページ
清輔朝臣家歌会
七二二 あはでのみゆきてはかへるみちしばやわがこひくさのしげるなるらむ
(教長集)
『新編国歌大観 第三巻』~古典ライブラリーの日本文学Web図書館より
三二二 いもとねてかへるあしたのみちしばにこぼるるつゆはなみだなりけり
(有房集)
『新編国歌大観 第四巻』~古典ライブラリーの日本文学Web図書館より
たびのみちのあられ
四六 あめかとてくもればいそぐみちしばにまづたばしるはあられなりけり
(頼輔集)
『新編国歌大観 第七巻』~古典ライブラリーの日本文学Web図書館より
おもひいる-こひのみちしは-あきすきて-とはてかれぬる-くさのはらかな
(後鳥羽院御集・959)~日文研HPの和歌データベースより
正清一人御供にて、辿り辿りと道芝の、裾は露やら涙やら
(松の葉)