冬木
霜雪もふる山のへにのこる木の過きにし友に又やあひみん
ちりはてし枝に紅葉を猶見せて山の木の実や色残るらん
篠分けて入る山人や年さむき松も葉たれの霜あさの袖
(草根集~日文研HPより)
ふりつもるゆきにたわまぬまつかえのこころつよくもはるをまつかな
(秋篠月清集~日文研HPより)
冬木にはさえたる雲をたねとして風にさきちる花は雪かも
(建長八年九月十三日・百首歌合~日文研HPより)
くさもきもふりまかへたるゆきもよにはるまつうめのはなのかそする
(千五百番歌合~日文研HPより)
梅の花に雪のふれるをよめる 小野たかむらの朝臣
花の色は雪にましりてみえすともかをたに匂へ人の知へく
(古今和歌集~国文学研究資料館HPより)
歳暮梅
鴬の梅の花笠ふる雪にかくれてちかき春やまつらん
(草根集~日文研HPより)
つきよめはまたふゆなからさきにけるこのはなのみかはるのしるしは
(久安百首~日文研HPより)
もゝそのゝ斎院の屏風に よみ人しらす
梅のはな春よりさきにさきしかとみる人まれに雪のふりつゝ
(拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
題をさくりて歌つかうまつり侍し時、冬木と云事を 前大納言為兼
木の葉なきむなしき枝に年暮て又めくむへき春そ近つく
(玉葉和歌集~国文学研究資料館HPより)