「長襦袢の魅力」(岩田ちえ子+中村圭子+中川春香編著、河出書房新社、2019年)の071ページに伊藤晴雨の絵が載っており、以下のような解説が掲載されてました。絵は、神輿の一団と浴衣の女性と三人の子。三人の子は、何かを編んだような蛇のようなものを地面にたたきつけているようです。
解説:おそらく東京の祭りを描いたものと思われる。菖蒲の季節の祭りと推測されるものの、何の祭りか、特定されていない。
これが何の祭なのか知りたいなーと思っていましたが、三人の子が何をやっているのかは、分かりました。
五月五日の端午の節供に子供がする遊びで、「あやめうち」「しょうぶうち」「しょうぶたたき」と呼ばれる遊びのようです。「ショウブの葉を三つ打ちに平たく編んで棒のようにし、互いに地上に叩きつけて、その音の大きさを争ったり、また、切れたのを負けなどとした。」と日本国語大辞典にあります。
しかし、描かれている神輿と菖蒲打ちとの関係は不明。「印字打ち(石合戦)→菖蒲打ち」という変遷のようなので、大きな子は子供御輿で争って、小さな子は菖蒲打ちをしてたのでは?と想像します。
浴衣の女性が髪に挿してるのも、菖蒲の葉でしょうか。