山がつの小田のあらすきひき返し流れもやらぬ薄ごほりかな(夫木抄)
ぬれつつもあへる時かな雨の足もあらすき返す春の小山田(をやまだ)(草根集)
あさみどり野べの荒田(あらた)をうち返しけながき秋を待ちや暮らさむ(元真集)
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忘らるる時しなければ春の田のかへすがへすぞ人は恋しき(古今和歌六帖)
葦の根のおふる荒田をうち返ししたにて思ふ心あるらし(信明集)
荒小田を(あらをだ)を返す今より人知れず思ひほにいでむことをこそ思へ(貫之集)
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春の田をあらうち返しこまごまと思ひくだけば憂きわが身かな(久安百首)
春の田をなほうち返しかなしきはたのみすくなき我が身なりけり(万代集)
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