「笹舟」という単語には、「軽い、小さな船」という意味の語釈があり、日本国語大辞典・第2版では、『日葡辞書』(1603-04年)からの例が早いのですが、さかのぼる用例があります。
表記は「笹」の字をあてないで、語素「ささ(細・小)」+「船・舟」のような気もします。
海辺冬 霜をへて松に汐かせさやく日の海のおもてはさゝ舟もなし
(草根集、巻十二)
早川純三郎編『丹鶴叢書 草根集下・萬代和歌集』国書刊行会、1473年、85ページ
思ひと戀(こひ)を笹舟(さゝふね)に乗せて、思ひは沈む、戀は浮く。
(「寛永十二年跳記」)
高野辰之編『日本歌謡集成 巻六 近世編』東京堂、1960年、71ページ
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