「枯草(かるも)」という語は日本国語大辞典では「夫木抄」(1310年頃)の例を早い用例として挙げていますが、もっとさかのぼる用例が複数あります。
雪降れば何にか身をばかくすべきかるもがしたのゐどころもなし
(117・頼政集、300)
『新編国歌大観3』角川書店、1985年、521ページ
師の宮亡(う)せ給ひての頃
かるもかき臥(ふ)す猪(ゐ)の床(とこ)の寝(い)を安(やす)みさこそ寝(ね)ざらめかからずもがな
『和泉式部集 和泉式部続集(岩波文庫)』岩波書店、1983年、48ページ
かるもかき臥(ふ)す猪(ゐ)の床(とこ)のいを安(やす)みさこそ寝(ね)ざらめかゝらずもがな
(恋四、821)
『後拾遺和歌集(新日本古典文学大系8)』岩波書店、1994年、263ページ
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