ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

「どの選択肢も同じ重みで尊重してくれる安心感が大事」

2019-10-10 04:59:45 | Public
職場の研修で、元ひきこもりだった人で今は居場所事業をやっている方の話を聞いた。ひきこもりをネタに、自分の経験や居場所に集まる子ども・若者の気持ちを語る。

10代後半でひきこもっていたとき、「本当の意味でどの選択肢も肯定してもらえる、という保証がなければ何も答えられないし、一歩も動けない」と言っていた。

「学校に行かない」→「いいね!」
「学校に行く」→「いいね!」
「行きたいときと行きたくないときがある」→「いいね!」
「どうしたいかわからない」→「よく言えたね!」

ひきこもってしまう子は、「親や周りはこうしてほしいんだろうな」と読み取り、「自分はこうしたい」ということを考えずに来た子どもが多い印象だ、と言う。他者評価を気にしてばかりきて、つまずいてしまうと、急に「じゃあどうしよう」とは動けない。自分の意思がない。自信が持てない。怖い。

その選択肢も、同じ重みで受け止めてくれる場所。安心感。安全感。
親が子に対して、常にこの姿勢でいるのは、正直難しいと感じる。「ごはん食べても食べなくても、どちらも尊重する」とはちょっと言えない。もちろん、こんな日常の選択で、常に尊重しろということではないと思うけど。でも、子どもにとってはこの日常の積み重ねなのかもしれないと思いつつ。

なので、お金をもらって働くプロの支援者ぐらいは、この安全感を持って、子どもや若者に接したいと思う。本当に、どんな選択も尊重するよ。
できれば、自分の子どもにも、こういう気持ちで、この気持ちが伝わるように接したい。できれば。

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