亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

通常の枠を越えそうな一般教書演説、金市場の大きな関心事

2019年02月05日 21時05分08秒 | 金市場
さて本日はトランプ大統領の一般教書演説。もともとビッグ・イベント集中週となっていた1月最終週に組まれていたが、政府機関の閉鎖問題にからみ2月5日に延期されたもの。このスケジュール変更自体が、ホワイトハウスと下院民主党の攻防戦の結果でもあった。この1年の政策運営について議会に報告し、さらにこれからの内政・外交の施政方針を示す場ではあるが、大統領が自身の主張を押し出し支持を高める政治ショーの場でもある。

議場でのスピーチで、かくかく云々の政策を考えており遂行するので、協力するようにと議会に訴えかけるが、もともと東部時間のゴールデンタイム(午後9時)開始で、国民を意識したものになる。今回は、来年の大統領選を考慮し、国家分断の非難の声など意に介せず自身のコアな支持層にターゲットを絞り訴えかける場ということか。すでに、今回はこの機会に米朝首脳再会談の開催地やスケジュールを発表するとされるが、2月15日までに暫定予算で折り合えるか否かの焦点となっているメキシコ国境の壁予算について訴えかける可能性も指摘されている。

そもそも昨年末まで上下両院ともに共和党が仕切っていた状況下でも、壁予算は確保できなかったわけで、今回はこの機会を使い、中央突破を試みるのか。他にも先月末に終わり、経過が公表されていない米中閣僚級通商交渉について触れるのか否か。(中国側からの申し出もあったことだし)米中首脳会談も(今月とされる)米朝会談にすり合わせる形で開きたい意向もあるとされる。

いずれにしても、サプライズ演出の場になる可能性があり注目度が高い。日本時間では明日の午前11時スタートとなる。

今回のイベントが今年の米国政治の屈折点となり、その後の連邦債務上限問題やロシアゲート・司法妨害をめぐる議会側のスタンスなどにどのような影響を及ぼすか、金市場にとっても大きな関心事と思う。トランプと(ナンシー・)ペロシのタタカイは続く。


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