亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

交渉相手を替えてギリシャ悲劇は第3幕か

2015年07月01日 23時28分12秒 | 金市場
ギリシャはIMFへの返済は出来ず。しかし、それは想定内のこと。債務不履行だデフォルトだとメディアも騒いできたが、蓋をあけると、いやいやデフォルトとして深刻度が高いのは7月20日に期限が来る国債の償還で、その支払いが出来ないと、いよいよデフォルトですよ・・・と。

これまで実質的なデフォルト状態を、通貨連合の都合で、選択的デフォルト、部分的デフォルト等々理屈を駆使して先送りしてきたものの、今回の相手(急進左派連合)には、送っても改善の余地なしという状況が見えてきた。否、急進左派連合の唱える債務の減免こそが、一度ご破算にしたうえで再生を図るという点で正論やもしれぬ。しかし、要求してきているのは、減免にしたうえで、そのまま緩い財政規律のまま走ろうという点が受け入れられぬということに。また、債務免除となると、他への示しがつかぬゆえに、例外は認められない。

それにしてもギリギリの状態で受け入れもされないだろう支援の2年延長要請を出す辺りは、最後までがんばりましたが、拒否した債権団側に非があるのです・・というこちらもパフォーマンス。要求される方も、もういいよ・・・という感じ。結局、ギリシャは半年近い時間を無駄にした印象が強い。

2010年5月、そして2012年3月と来て、2015年7月はギリシャ悲劇の第3幕となるか否か。そのためには交渉相手が替わる必要があると思われる。

さて昨日の金市場は、このギリシャより米国の指標改善に関心を移しての展開となった。フィッシャーFRB副議長の強気発言が目立った。今夜も雇用関連サービスADPの6月の民間雇用データが22万7000人増と良く、強気予想をサポート。金市場は売り先行。

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