亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

早くも月中、FOMC接近

2012年12月10日 23時45分29秒 | 金市場
週末の雇用統計は、予想外の雇用増にも関わらず9月、10月の数値が下方修正されたことで均せばそう驚くこともあるまい・・・・ということで大きな評価はされず。0.2ポイント改善した失業率のほうも仕事探しを諦めた人が増えた結果・・・・と、こちらも評価されず。むしろミシガン大学の消費者信頼感指数が4ヵ月連続の上昇の後に8月以来の水準に急低下(74.5)したことから、このところの頼みの綱といえる個人消費にも陰りか?・・・・・という見方からFRBによる明日からのFOMCにて追加緩和策の実施が濃厚ということで、一時1ヵ月ぶりの安値まで売り込まれた金は、一転急反発。ショートカバー(売り立て玉の買戻し)による反転上昇とされた。

今回のFOMCは「ツイスト・オペ(オペレーション・ツイスト)」と呼ばれるFRBが保有する償還期限の短い国債を長い国債に買い替える政策が今月で終了することから、早くからそれに代わる政策発動の有無が市場の関心事となってきた。ツイスト・オペも売るべき償還期限の短い国債の保有残が減ってしまい、そもそも買い替えの継続が物理的に難しい状況という見方もある。

もともとここでは、とことんやるバーナンキ議長ゆえに追加緩和が濃厚で、とりわけ資産効果が期待できるタイミングということも味方するのではとしてきた。先週はダドリーNY連銀総裁も講演で追加緩和策が打ち出される可能性を示唆したとされる。果たして、すでに織り込み済みの様相となっているが、ポイントは声明文あるいは会議後の記者会見でバーナンキ議長が、さらに広がりのある緩和策に言及するのか否かにありそうだ。

このところのファンドの派手な動きに振い落されたこともあり週末発表のファンドのネット買い建て玉(ロング)は、大幅に減少していた。したがって何か材料次第で、再び買いに入る(戻る)流れとなりそうだ。


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