亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

FOMC、煮詰まっている米短期金融市場

2021年06月16日 21時08分23秒 | 金市場

さて米連邦公開市場委員会(FOMC)だ。明朝3時に声明文の発表。今回は節目のFOMCなのでメンバー全員の経済予測公開で、ドットチャート(中央値)がどう動くか。インフレの評価は相変わらず一時的というものだろうし、テーパリング(量的緩和策の段階的縮小)の検討については4月の議事要旨で地ならしをしたので、記者会見で何か語るのか。

足元でリバースレポ(・ファシリティー)の取引額が今週14日に5840億ドルと過去最大になり注目されている。意味するのは空前のカネ余り。

これは金融機関がFRBの保有する債券を担保に資金を貸し付けるもので、現行の金利はゼロ。金融機関は一般的に余資を短期証券などに投資するMMF(マネー・マーケット・ファンド)に置くが、いまやMMF自体が投資する対象がなくなりつつある。15日の3カ月物国債利回りは0.025%。このところ0.01%まで下がる現象もみられ、取引の状況によってはマイナス利回りにもなりかねない瀬戸際も。

銀行はカネを持て余し、FRBに駆け込む、ゼロでもOKと。 いやいや、むしろFRBが主体となって資金回収をしているということか。その一方で、毎月1200憶ドルの資金供給が続いている。かなり煮詰まっているといえ、FOMCはどう方針を示すのか。

タイ中銀が4月に43.5トン金準備を積み増したが、5月以降も買い増しているとの未確認情報がある。

昨日の予告通りポッドキャストのみ、音声バージョン「亀井幸一郎のゴールドボイス」更新しました。

「浮上したIMF保有金売却案」 17分51秒

 

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