亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金を買うんだ!とUAE中銀総裁

2006年07月03日 19時36分07秒 | 金市場
金市場の話だが、今日の東京市場は急伸で先週末の海外市場の価格に鞘寄せといったところ。連休前でNYは薄商いだった。ただ、いかに取引内容は薄くても、付いた価格は無視は出来ないというわけ。さて午後4時頃何気にニュースをチェックしていたら、UAE(アラブ首長国連邦)の中央銀行が金の購入に向かうというものがあった。UAE中銀の総裁がこの春先頃だったかな?外貨準備のうちドルの一部をユーロに切り替えると発言して注目されるということがあったが、どうもその延長線上の話を今回もしたよう。中東のビジネス・サイトAME Infoが伝えるところによるとアル・スワイディ総裁が記者会見で同中銀の外貨準備のうち10%を上限に金にする準備を進めてきたと語ったと伝えている。外貨準備として金はほとんど保有していないとも。

・・・となると気になるのは同国の外貨準備だが、230億ドルとなっている。その10%で23億ドル。時価換算で約120トンに相当する。「今が金を買ういい頃合いとは思わない、高すぎる。ただそのタイミングは間もなくやってきそうだ。10%まで買う」という。夏場の7月、8月は例年金市場も閑散で、他の市場関係者が南フランスの海でバケーションを楽しんでいる頃、UAEは歴史的な資産換えを行うことになるのか?と記事は伝える。

足元の価格は620ドル程度だが、これが高いとなると、いくらなら良いのか?と同記事も書いているのだが、こればかりは不明。ここから下がるなら様子を見る、上がって行くようなら流れに乗るというスタンスのようだ。中銀という立場からは、欧州系の売りをBIS(国際決済銀行)を間に挟んで政府間取引で引き取るという方法もあるだけに、必ずしも市場からの調達とは限らない。限らないが、需給バランスには影響を与える。このところ沈静化していたが、新興国や産油国中銀のドル離れ、金買い意向は燻り続けているということ。結局これも米国議会が、UAE企業による米国内港湾事業会社の取得を拒否したことに対する余波というところか・・・。

本日の東京は、午後ににわか雨と(短時間の?)カミナリ、梅雨明けはまだか。。

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