
気温が前の週に比べて高かったことから降り出しは前回ほどのことはあるまいと高をくくっていたのだが、結果的には同じ程度の大雪となった。気温が低くサラサラの粉雪の前週とは違い、重い雪はいたるところで電車を止めたり、停電を起こしたり、木々の枝を折ったり混乱の度合いは大きかったように思う。自宅近くの公園など、ここは(札幌の)中島公園?と思わせるような雪の状況だった。ほんま、東京ではないようでしたよ・・。
天候というと14日にFRBが発表した1月の鉱工業生産指数は、これまた予想外のマイナスに落ち込んだ。前月比プラス0.3%の予想に対し結果はマイナス0.3%。わずかな数字に見えるが、これが昨年2013年4月以来となる“大幅な低下” ということになる。製造業がマイナス0.8%の落ち込みでこちらは2009年5月以来の大幅な下げとなったことが、全体を下に引っ張った。「1月は厳しい天候により、一部の生産活動が押し下げられた」というのが、FRBの声明。つまり天候によるもので、景気回復のトレンドが変わったわけではないということ。
それでも、この結果に金価格は押し上げられた。前日の(これまた天候要因によるとされる)小売売上高の前月比マイナスが伏線にあり、ジワジワと200日移動平均を超えるところまで来てテクニカル的にリーチが掛っているところに(表現が古いか・・・)鉱工業生産のマイナスが発表され、1320ドル台まで見ることに。
14日は米地区連銀のひとつダラス連銀のフィッシャー総裁が、このところの米国経済指標の不振は天候要因であって、「経済は正しい方向に進んでいる」のだから粛々と量的緩和策の減額を進めればいい・・・という内容の発言をしたと。天気が良くなれば景気に力強さが戻るとするならば、FRBの金融政策と相まり金価格の頭を抑える要因になる。
米国の景気回復もペースこそ上がらないものの5年目に入っていることが、判断を悩ましくする。(回復にも疲れが出て、そろそろお休みという)トレンド転換の兆しなのか、いやいや、悪天候による一過性の減速でしょ・・ということなのか、今は後者の“一過性でしょ” と多くが見ているわけで、FRB内もそれで固まっているようだ。ならば足元の状況は、図に乗ったGold-bugの暴走ってか?最初の答えは、3週間後に出そうだ。