亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

“台風の目”の中にいたようなものか、はたまた“嵐の前の静けさ”か

2016年12月30日 23時13分50秒 | 金市場
いよいよ2016年の取引も本日で終了。金市場の方は、上半期に大きく上昇、その後10月に入るまでは1300ドル台を維持。10月入りから雇用統計をはじめ米国指標が予想を超える好調な結果であったことから、市場は売りが先行する流れに変化。それでも11月に入り米大統領選までは、再び1300ドル台を回復。結果判明後は、よく知られているようにドル金利急騰の中で急落となった。

29日のNY金は、クリスマス明けのまだ薄商いの中で久々の(11月2日以来)大幅上昇となった。ロイターなど通信社の解説は“ドル安で”としているが、ドル指数は若干下げた程度で102ポイントミドルから103超の間を維持しており、ドルは弱くない。それより米国債が買われ、長期金利が下がったことの方が押し上げ要因となったとみられる。上昇はショートカバーとみられるが、これは27日にここで取り上げた。

2万ドルが指呼の間となっているNYダウは、わずか2~30ドルが超えられず押し返されている。連日寄り付きから買われるものの、達成できずに後半に値を消す展開は、さすがに警戒感というよりも割高感の成せる業というところか。ロボット・トレードのモメンタムでは押し切れない、“現実の壁”といったところか。

それにしてもこの年も押し詰まったタイミングでハッキングを巡る米ロ対立の高まりは、双方が外交官の国外退去処分を発表するなど、最後まで荒れた2016年を象徴するような展開で、この分だと2017年の欧州圏の選挙も荒れそうな気配だ。結局。11月9日以降1ヵ月半の市場環境は“台風の目”の中にいたようなものか、はたまた“嵐の前の静けさ”だったのか。・・・ならば、その間に売られた金は、復活することになる。

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