亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ドルインデックス(DXY)一時75ポイント乗せ

2008年08月08日 13時03分56秒 | 金市場
「現時点では、これまで指摘してきた通り、ユーロ圏の成長に対する下向きリスクが存在する。前回の理事会の時もそうだったし、数カ月前も同じだった。われわれが入手した情報は、そうしたリスクの表面化を非常に明確に示唆している。 したがって、われわれが指摘した諸リスクは一部確実に表面化する見通しだが、それは驚くことではない。われわれは表面化するリスクを認識していた。今後数カ月の見通しについて憶測を述べたくないが、今年の第2と第3・四半期がとりわけ弱くなることはすでに確認されている(フランクフルト 8月7日 ロイター)」。

定例記者会見でのトリシェECB総裁の発言内容の、この部分に為替市場は殊(こと)のほか反応。(金融政策に方向性については)「ノー・バイアス(方向性なし)」、「最重要課題は物価安定」にもかかわらず7月の消費者物価(CPI)上昇率は4.1%と通貨統合以来最高を更新という状況よりも、「景気減速懸念の高まり=ユーロ圏の利上げ遠のく」という判断がユーロ売りにつながった。

一方で、米労働省が発表した先週の失業保険新規申請件数は7000件増加し45万5000件と、2002年3月以来6年ぶりの高水準と予想外の伸び(予想は2000件の減少)となったというニュース。申請件数については、足元の雇用情勢をより反映するとされる4週平均は2万6750件増え41万9500件となった。こちらも2003年7月以来の高水準。

本来ならドルの売り材料となるこのニュースも、ユーロ圏景気減速観測にかき消された形となった。ドルインデックス(DXY)は74.59とこのところのレンジの上限を上に抜け出す結果に。もちろん、逆に金は売られることに。ドルインデックスはその後一時75ポイント台に乗せている。

このところ苦境が続く保険大手AIGが市場予想を超える約54億ドル(約5800億円)の損失で3四半期連続の赤字決算発表や小売大手ウォルマートの7月の既存店売上の落ち込みが個人消費減速を連想させNYダウは224ドル安と相変わらずの乱高下。これもドルには影響なし、もちろん原油の多少の戻りなど・・・・・。

Let it go.
 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Let it go ?? (大金持)
2008-08-08 13:22:01
7,6? 7.3?

それが知りたい。
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今年の金相場は冷夏 (ささやか)
2008-08-09 10:53:16
今日の記事を拝見して、金の売買マシーンはドルインデックスとやらを見て「売り・売り・売り」をやらかしてたの~と思いました。
金が600ドル割り込んで550ドルになったあのイヤ~な日を思い出す事しきりで最近気分悪かった!
でも850ドルを見るとさすが肝も据わるし、居直りたくなります。という訳で今日から気分切り替えしてみます。
「金のチャートは700ドルを知った、チャートは必ず一度知った値段に戻りたがる」
これは金が550ドルになった週のセミナーで講師が言われた事。700ドルに戻るには時間がかかりましたけど、1000ドルに戻るまでも道ワル・気分ワルの日々が続くんでしょうネ。
今日も暑い夏の日になりそうです。でも金相場には早くホットな日々が戻ってきて欲しいですね。
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