亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金市場はトランプ大統領の誕生には懐疑的

2016年11月07日 20時41分34秒 | 金市場
週明け早々に早朝から動きあり。米連邦捜査局(FBI)のコミー長官が、ヒラリー・クリントンの私用メール問題について「(訴追を求めないとした7月の)結論は変わらない」と議会に報告したと伝えられ、にわかに騒がしくなった。

といっても最初は為替市場だけの動き。アジアの週明け早々の時間帯ゆえに主だった市場はまだ閉まっていて、動きようなしということだった。ドル円相場は103円台前半から104円を超える水準までドル高(円安)が進むことになった。そしてしばらく104円を挟んで上下動。

金市場の方は、週明けの国際的電子取引(Globex)は、ニューヨーク市場が今週から冬時間に入っていることから日本時間の午前8時のスタート。それまでは為替市場の動きをにらみながら待ちの状態に置かれた。・・・・・で取引はギャップ・ダウンすなわち10ドル以上窓開けの大幅安で開始ということに。先週は週初から逆にメール問題が投票日が迫る中で蒸し返され、両者の支持率が接近したことを受け、いわゆる“トランプ・リスク”を映し、金は水準を切り上げていた。NYコメックス金の週足の27.8ドル、2.2%高は、9月中旬以来の上昇幅だった。

前年同月比で2.8%の平均時間給の上昇に注目が集まった10月の米雇用統計は、トランプリスクの前に無視される格好になっていた。それにしても、現地の夕刻の時間帯に飛び出した話、お騒がせなのだ。

それにしても10月後半以降の金の上昇は、何度も指摘するようにファンドの売り建て(ショート)の買戻しが主体。先週末のCFTCのデータでは、前週以上にこの傾向が高まっていた。というのもファンドのロングの増加は(重量換算)わずかに9トン。対してショートの減少は47トンだった。ネットのロングは56トン増えたことになるが、買いはショートカバーのみ。つまり新規資金(フレッシュ・ロング)は入っていない。

念のためにショートは買い戻すが、新規買いすることもあるまい・・・・と、いうのが金市場のスタンスであって、早い話がトランプ大統領の誕生には懐疑的というわけだ。

さて、どうなるか。アジアそしてロンドンと売られているが、今夜のNY金の動きが見もの。どのように帰って来るか。。





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