昨夜はドイツの憲法裁判所がメルケル政権が域内各国と合意し実行に移してきた他国への金融支援に対し、条件付きながら合憲との判断を下したことが安心感を生み株価は急騰。しかし、他国の救済についてはドイツ国内でも根強い反対意見がある。
加えて本日米国では議会演説にてオバマ大統領が発表を予定している。昨日流れたところでは、景気・雇用対策が3000億ドル超(約23兆円)になるとの一部報道もあって、株価を押し上げた。しかし、これにしても下院では共和党が過半数を握るという「ねじれ議会」の現状と、財政支出の拡大に異を唱える共和党強硬派(ティーパーティ)の存在もあり、実現性に疑問符がつくのも事実。先週末発表の雇用統計は悪かったこともあるが、こうした環境を放置はできないという危機感がオバマ政権にはある。財政出動については、バーナンキ議長も遠まわしの表現ながら求めており、オバマ政権とFRBの間に意思の疎通はできていると見られる。
財政難の折にこれほどの規模の刺激策は難しいと見られていたことから、総額3000億ドルという見通しはポジティブ・サプライズとなったが、絵に描いた餅という可能性もありそうだ。現地時間の午後7時からのスピーチとのこと。つまり日本時間の明日の朝に予定されている。
今夜、発表された失業保険新規申請件数は、市場予想を上回る41万4000件と、なかなか40万件を下回る水準になってこない。むしろ前週分が上方修正されることになった。
金の乱高下が続いているのは、引き続きファンドの出入りが激しいことによる。昨日午後のアジアの取引時間帯でのことだが、急に6000ロットの売りがさらされ金価格はわずか4分で50ドルほど急落ということがあった。当面値動きの荒さが続きそうだ。
ユーロ圏発のニュースが多い。薄氷を踏む感じで事態が進んでいる。
アメリカ国民はどのように受けとめたのでしょう。