5月10日(日)、甘酒茶屋で一休みした私は、再び箱根湯本を目指して、旧国道1号の坂を下っていきました。
猿すべり坂というバス停が有りました。
猿も滑るほどの急な坂だから、この名が付けられたのでしょうか?
えづけ禁止と書かれた標識が有りました。
でも、禁止なら丸い標識で縁は赤だろうと考えました。しばらく行くと同じような標識が「さるに注意」と書かれています。これなら四角い黄色の標識でOKです。
先程のは、「さるに注意」が無くなったもののようです。
坂は急な下り坂です。ヘアピンカーブに成っています。
歩行者は、別の通路が用意されています。もちろん、階段が多いです。
階段を下りると「樫の木坂」の表示が有りました。
表示板によると、「東海道名所日記」には、「けわしきこと、道中一番の難所なり、おとこ、かくぞよみける「樫の木の さかをこゆれば くるしくて どんぐりほどの 涙こぼれる」」と書かれています。
箱根寄木細工の店が多く有るところに来ました。畑宿です。
箱根寄木細工は、色の違う木を組み合わせて模様を造る装飾です。江戸時代後期に石川仁兵衛が、静岡で技術を学び、考案したそうです。
その石川仁兵衛の墓が有りました。
ある所に書かれていた表示で、私は箱根八里の意味が解りました。

トップの写真です。
小田原宿から三島宿までの間が、八里だったことから箱根八里と呼ばれるのですね。「箱根宿からここ、畑宿まで1里8町か、どうりで1時間半ぐらい歩いているはずだ。ここから箱根湯本は1里くらいありそうでだ。まだ、45分は歩く必要があるな。」と思いました。
歩いて行くと、「お!懐かしい表示だ。」と思ったのが、公衆電話1200m手前の表示です。
かなり古い物のようです。携帯電話が普及する前は、公衆電話の位置を知ることは大事なことでした。
箱根湯本に着きました。温泉で有名な所です。「札幌の定山渓もそうだが、温泉は必ず川の所にあるな。」と気づきました。
古い旅館が有りました。萬寿福(ますふく)旅館です。
木造の3F建てで、破風屋根が特徴です。1933年(昭和8年)頃、宮大工が造ったそうです。旅館は1927年(昭和2年)から営業しているそうです。源泉かけ流しの湯だそうです。
箱根湯本駅が近づくと多くの店が有ります。
「まんじゅう屋菜の花」は、ウサギが屋根の上から、「ご黒うさん」の袋をぶら下げています。
ご黒うさんは、黒糖のお饅頭で、中の餡は、ごまあんだそうです。
立派な木彫りの伊勢海老や魚が付いているのは、「徳造丸箱根湯本店」です。ひもの屋さんです。徳造丸は、9ヶ所に店があります。4店の直営料理店もあるようです。伊豆の味だそうです。
箱根湯本駅に着きました。
小田急のロマンスカーが停車しています。
これは、LSE(7000系)だそうです。1980年(昭和55年)に登場したかなりクラッシクな列車です。