「福岡県郵便局訪問NO.3 北九州市」のブログで、北九州市を行って見たかった街と紹介しました。理由は、マイタウンマイリバー整備事業で整備された小倉北区の紫川を見たかったからです。
紫川の洪水を予防するとともに、民間と行政が一体となり、公園、道路、市街地を総合的に整備しようという事業です。紫川のマイタウンマイリバー整備事業は平成2年から始められており、平成23年が完成予定だそうです。
長期の事業です。平成13年には土木学会の技術賞を受賞しており、平成19年には都市景観大賞も受賞しています。
下の写真の小倉城の横を通り過ぎると、紫川になります。
鴎外橋という橋がかかっています。真ん中ほどにバルコニーと彫刻作品が展示されています。下の写真は上流に向かって撮影しました。
川の上流に架けられているのは、中の橋です。
下流に目を向けると、左岸側に滝があります。下の写真です。
これについては、私は面白いし、確かに人をひきつける魅力は増すと思います。
しかし、川という自然の中に人工のものをわざわざ入れる必要もないと思います。川はその存在だけで魅力的であり、人間は自然と川に向かって腰を下ろすものだと考えるからです。
右岸側には、川に面して商業施設が顔を向けています。
川に顔を向けるのは大事なことだと考えます。もともと日本の建物は水運や生活用水の確保のため、川に顔を向けていたと思います。これが本来の姿だと考えます。船着場も整備されています。
そして、私が紫川で最も気に入ったのはトップの写真です。
川沿いにテーブルと椅子が置かれ、カフェになっています。かなり、多くの人が利用しています。
たいへん素敵です。私も時間があれば、1時間ほど、そこで川を眺めながら、佇みたいです。
こうして整備された紫川も好いのですが、もっとよかったのは下の写真の戸畑区の天籟寺川です。
道路に挟まれた、単なる2面張りの水路でどこがいいのかと感じるかもしれません。
しかし、数多くの魚がいるのが岸から解るからです。
どんなに綺麗に整備されても、私には、生き物が存在するということを知る感動のほうが大きいです。
大人の私でも感動するのですから、子供たちはなおでしょう。けっして、いい環境ではないかも知れませんが、逞しく生命は存在しています。
天籟寺川より、さらに素敵な光景にも出会いました。下の写真の八幡東区の大蔵川です。川底には石がごろごろしており、川の上流部分です。
小学生の子供たちが、清掃活動を始めようとしているところです。水曜日であり、小学校の授業のひとつとして、実施されているようです。すばらしいことだと思います。
郷土の川を愛し、川を慈しみ、川から恵みや癒しをいただく。川は人間を含めた多くの生き物を養っている。そうした川と人との関係を子供の頃から実感できます。
札幌市の私の家の側にも月寒川があります。今年の春の清掃には、親といっしょに何人かの子供たちが参加してくれました。ありがたいです。
そうした川と人との関係に気が付いてほしいし、もっと川を味わってほしいと願っています。