今年も3月11日がやってきた。平成23年から早くも5年。まだ先日のように思い出せるのと同時に、だいぶたったような気もする。
最近思うことは、昭和と平成の比較だ。昭和20年8月15日に太平洋戦争が終戦。一方、平成23年3月11日に東日本大震災が発生。終戦5年後の昭和25年と震災5年後の今年。当時の人も終戦の記憶を今と同じように感じていたのかもしれない。
私は昭和33年生まれで、「もはや『戦後』ではない」といわれた昭和31年の2年後に生まれた。戦争は遠い昔の過去の出来事と思っていた。しかし考えてみれば、戦後たかだか13年目に生まれただけなのである。現在震災から5年後だが、10年たっても13年たっても、経験した人にとっては、先日のように鮮明に思い出すことができるに違いない。つまり我々は、「もはや『戦後』ではない」といわれた時代に生まれたのではなく、戦前から戦後への切れ目ない流れの中に生きていたということになる。
戦争も震災も、そして原発事故も忘れることなく後世に伝え、この経験を活かしていかなければならない。