館林美術館の企画展「フランス絵本の世界」をみた後は、国道354号バイパスを経て高崎市美術館で「佐藤晃一展」の企画展をみた。
両者ともちょっとマニアックな世界だったが、私が驚いたのは高崎美術館の奥に広がる「旧井上房一郎邸」である。何回か高崎美術館には行ったことがあるが、近代的なビル奥にこのような木造建築があったとは。
パンフレットには、旧井上邸は東京麻布にあったレーモンドの自宅兼事務所を模した建築で、いわゆるレーモンドスタイルがよく表れた建築とある。なかなか機能美にあふれた建物だ。
調べてみると、日光中禅寺湖畔の旧イタリア大使館別荘もこのレーモンドの設計であることが分かった。なるほど似ている。
井上房一郎は、高崎市にあった井上工業のオーナーで、群馬交響楽団や群馬県立近代美術館の設立、更には群馬音楽センターの建設に関わった人物らしいが、私は今まで全く知らなかった。
高崎に行ったときは、是非、見学をして欲しい。美術館入館者は自由に見学することができる。