花と緑を追いかけて

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いっぱいの主婦の日記です

エジプト紀行・その4「ダハシュール」&「メンフィス」

2010年02月26日 | エジプト紀行
「ピラミッドが見えるレストラン」でランチを済ませてから、午後は市街地を離れ郊外へ・・・
ギザの南約10km~20kmの所に、午前中に見学した「三大ピラミッド」の原型となる
古いピラミッドが点在しているのです。


まずはバスの車窓から眺めた、マンションが建ち並ぶギザの街の風景をご覧下さい。

道路はどこもゴミだらけ・・・運河の周りもゴミだらけ・・・

清掃車の姿も見えるのですが、ゴミの収集は全然追いつかないようです


ゴミだらけの運河に沿って南下し、サッカラ、メンフィス、ダハシュールへと向います。

やがて車より馬やロバが多くなります。こちらはロバの八百屋さん?



カイロ近郊は世界一の「ナツメヤシ」の産地だそうです。
運河の向う側は一面に広がるナツメヤシの林・・・

それがいつの間にかなくなり、気がつくとバスは砂漠の中を走っていました。
最初はギザから約20km南にある、ダハシュールの古代ピラミット見物です。

ダハシュール
軍事施設があるために、1996年までは非公開だったたダハシュールには6基のピラミッドがありますが
主なものはクフ王の父、スネフル王が建設した2基のピラミッドです。

ギザのピラミッドは市街地と隣接し観光スポットの代表的な存在ですが、
ここは本当に砂漠の真っ只中、お土産屋さんなどはいっさいありませんでした。

「屈折のピラミッド」

その名のとおり、高さ105mの真ん中地点(50m)から傾斜角度が変わっています。
何故こうなったのか?諸説はいろいろあり、

「建設途中で地盤沈下が起きたため、角度を変えて高さを低くし石の量を減らして重さによる崩壊を防いだ」
叉「王の死が近いので工事を急いだ」という説もあるようです。

モモちゃんの説明では「最初の角度では途方もない高さになるため、途中で変更」というミス説でした。


左に見えている崩れかかったピラミッドは、アメンエムハト三世の「黒いピラミッド」です。
他の三基は崩れて丘との見分けが付かなくなっているようです。

「赤のピラミッド」

スネフル王のもう一つのピラミッドは「屈折のピラミッド」の北にあります。
バスはこのすぐそばに駐車しました。

表面の化粧岩がはがれて出土した石が赤いことからこう呼ばれているそうですが、
他と比べて特に赤いとも思えません。

基礎部分の四角形の1辺は220m、高さは105m。
一面が美しい三角形の「真正ピラミッド」ですが、傾斜角度が緩やかなので(43度)、
後に建てられたギザの三大ピラミッドに比べると迫力に欠けます。
しかし「最古の真正ピラミッド」として意義があるようです。

ここも中に入れるようですが、私たちは先を急ぎました。


この「リビア砂漠」の砂の中には天然のガラスが混じっているそうです。
モモちゃんが砂の塊をひっくり返して、光る粒を教えてくれました。

ツタンカーメンの黄金のマスクにも使われている宝石「天然ガラス」
隕石が衝突した時の衝撃と高熱で、砂に含まれるガラス成分がくっつき結晶化した
天然ガラスだと言われています。

この旅行の直前に観たTV「世界不思議発見」という番組でも取り上げていました。
ここリビア砂漠の奥地には大粒の天然ガラスがゴロゴロと落ちているらしい・・・
砂漠にはまだまだ不思議な「ロマン」がたくさんありますね。

叉ここダハシュールは近年石油が掘り出されたそうで、
パイプから激しく燃え上がる炎がはるか遠くに見えました。

メンフィス
メンフィスは今から約5000年前、第1王朝が始まったときに建設された古代エジプト最初の首都です。
歴史的には重要な役割を果たした都ですが、今では荒れ果てた神殿跡が残るだけの、静かな農村でした。


バスは北に戻り、行きに通り過ぎた「メンフィス」の町へと入りました。

「メンフィス博物館」

セキュリーティーを通って入った「博物館」の正面に「ラムセス二世の立像」がありました。
ラムセス二世本人が、メンフィスの土地神を祭った「プタハ神殿」に奉納した高さ7mの像だそうです。

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広場の真ん中に、1912年に発見されたアラバスター製のスフインクス(約10m)があります。
ギザのスフインクスは顔が痛んでいますが、こちらは端正なお顔が残っています。

モモちゃんは「右側からのお顔が素晴らしい」とお薦めでした。
アップのお顔をマウスオンでご覧下さい


新王国時代のファラオ「ラムセス二世」がプタハ神殿前に建てた巨大な像が
今では足首から下の部分が破損したため、建物の中に横たわるように保存されています。

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顔の部分は保存状態が良く、威厳が感じられるような堂々とした表情です。
マウスオン・クリックでお顔のアップもご覧下さい


そしてこれが古代エジプトの歴代のファラオの中でも「大王」の称号を与えられるラムセス二世の証

モモちゃんの説明では「上(左)から太陽、王様、太陽、波。これがラムセス二世のマークです」
「これからも度々出てきますから覚えてください」と・・・

「太陽の王、光の息子ラムセス」
父セティ1世の没後、22歳で即位したラムセス二世は、其の後67年の永きにわたり国を治めました。
身長180cm以上という当時では並外れた体格に恵まれ、90歳近い生涯のうち200人もの子供をもうけた
超人的なファラオと言われています。(JTBワールドガイドより)

エジプトの旅では、この後の「アベシンベル神殿」でも巨大なラムセス二世と対面する事になり
その功績をあちこちで見聞きし、彼が「ファラオの中のファラオ、神々に祝福された王」
であることを納得させられました。

尚、今回のバスの車窓からの画像の半分は、同行した友人のぷりんさんが写したものをお借りしました。
ぷりんさん、どうもありがとう


         

 浅田真央ちゃん、銀メダルおめでとう

後半のミスが惜しかったけど、果敢に攻めていった真央ちゃんに拍手です

昨日はエジプトに一緒に行ったぷりんさんに「映画」に誘われて出かけました。
南アフリカの黒人初の大統領となった「ネルソン・マンディラ氏」をモデルとした
クリント・イーストウッド監督の「インビクタス/負けざる者たち」を観ました。

「ミリオンダラーベィビー」や「チェンジリング」のような強烈な内容とは違いますが
憎しみあう白人と黒人の対立をラグビーによって融合させたという、
正統派のしみじみと感激する映画でした。

実在するマンディラ大統領を演じたM・フリーマンも味があって良かったし、
C・イーストウッド監督の作品には「ハズレ」がありませんね。

映画の後はランチとお喋りで、私も鬱積していたものが消えてなくなりました。

そして今日は、女子フィギアスケートに熱くなり・・・

「バンクーバー」は私が初めて海外の地に足を踏み入れた最初の街。
「カナディアンロッキー・ハイキング」に行くために降り立った街で、ここで一泊しました。
オリンピック中継を見ていても感慨深いものがあります。

私も、いつまでも抜け殻状態ではいられませんね

コメント (20)
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