ゴールデンウィークが始まりました。
「各地に観光客が少しづつ戻ってきた」と言うニュースに接し、
胸をなでおろしています。
我が家の和室前にある「藤棚」の藤が満開になりました
狭い庭ながらその他の花々もいっせいに咲き出して、1年中で一番庭が華やぐ季節到来ですね
GWのお天気は前半の方が良いとの予報で、初日の4月29日、
山仲間と「花の高尾山」を歩いてきました。
そのご紹介は次回として、まずは「阿蘇くじゅう国立公園」にある日本100名山「九重山連山」の
主峰「久住山」登山紀行をUPいたします。
4月12日
朝7時、一番乗りでホテルのレストランに行きました。
目の前に三つのピークを持つ「三俣山」が迫っています。
山登りするこの日は、残念ながら温泉の「朝風呂」は諦め
朝食をシッカリ戴き、頼んでおいた「お弁当」を受け取ってから出発します。
駐車場に停めて置いた車のフロントガラスが凍っています
流石に高原の朝は冷えていました。
この長者原のホテル近くに「九重山登山口」があるのですが
私たちは、大きな駐車場とレストハウスのある「牧の戸峠」まで「やまなみハイウェー」を通って
車で上がり、徒歩時間1時間15分をカットしました
九重山の主峰「久住山」に登るには、この「牧の戸コース」が一番標高差が少なく
アップダウンもあまりないラクチンコースなのです。
私たちは、「久住山」(1787m)から、余力があったら九州の最高峰「中岳」(1791m)まで足を伸ばし
同じ道を戻ってくる事にしました。
朝8時、気温4度、風が冷たくて寒い
駐車場にはすでに車が7~8台停まっていて、登山者達はトイレを済ませ身支度を整えます。
愛知から来た男性二人、大阪から来たご夫婦・・・
それぞれが登山カードを記入して登りだします。
遊歩道を20分登って行くと突然視界が開けて、屋根つきの東屋がある「第一展望台」に出ます。
目の前の山の斜面が黄色く染まっていました。
マンサクの花らしい・・・
展望台からは阿蘇山・由布岳など多くの山々が望めました。
朝、ホテルのレストランから見た「三俣山」が角度を変えた姿で見えています。
「春一番にまんず咲く花」ということで、マンサクという名前が付いたらしい・・・
最初に目ざす「沓掛山」はまさにマンサクの花盛り・・・
黄色のトンネルを行くようでしたが、足元はハシゴや鎖場か続く岩場です。
見とれてばかりはいられませんでした
「沓掛山」のピークを下ると、その向うはなだらかな登りが続きます。
稜線の左手が「星生山」、右に「扇ヶ鼻」の望みながら進みます。
振り返ると「飯田高原」(はんだこうげん)の山々が・・・
この辺りは、夏にはピンクのミヤマキリシマが咲き乱れ、
秋にはドウダンツツジの紅葉が素晴らしいエリアのようです。
10分間の休憩をしました。
「扇ヶ鼻」分岐を過ぎると池塘も見える湿地帯「西千里が浜」です。
春浅き4月は枯れ草色が広がっていました。
左側に「星生山」の稜線がそそり立ち、正面に目ざす「久住山」が見えてきましたが・・・
霜柱が溶け出した登山道はヌカルミが続き、とても歩きづらい
目の前に現れた「久住山」は円錐形の綺麗な姿をしています。
岩石が多い道を注意深く進み、窪地に下ると「避難小屋&トイレ」に出ますが、冬の期間は閉鎖中・・・
一休みしてスポーツドリンクを飲み、最後の登りに備えます。
そして左手に「硫黄山」の噴煙を見ながら、「久住別れ」の標識を右折し「久住分岐」に進み
岩のザレ場を頑張って登っていきます。
避難小屋がドンドン小さくなっていきました。
空池の縁から久住山北側面をひと登りすれば頂上です。
硫黄山の噴煙と、ホテルから眺めた西側の「三俣山」とは違う南側の山容が目の前に広がっていて・・・
ダイナミックな風景に圧倒されました。
10時45分、「久住山頂上」に立ちました
ここまでは初心者でも登れるラクチンコース、休憩時間を入れて2時間半で登ってきました。
頂上には2組の方々が休んでいました。
我々もここで宿で作ってもらったオニギリ弁当を食べました。美味しい
そしてしばし広大な風景に魅入っていました。
九州の屋根と称される「九重連山」は大分県西部に位置する火山の集まりです。
1700m級の峰々が立ち並んでいました。
この「登山紀行」をデジブックに纏めましたので、大画面でもっと詳しく見たい方、
お時間に余裕のある方はご覧下さい。
デジブック 『春浅き「久住山」』
さて深田久弥の「日本百名山」では「九重山」と紹介されていて、「九重か?久住か?」で迷いますが・・・
これにはそれぞれに歴史があり、地元の相譲れない長い闘争があったようです。
それで国立公園の名称は「くじゅう」とひらがなになったのでしょう。
深田さんは「九重山」はこの山群の総称であってその主峰は「久住山」
と紹介しています。
更にもう一つ迷うのが、久住山より4m高いお隣の「中岳」が九州で一番高い山なのですが・・・
その姿かたち品格の点で深田久弥は「久住山」を選んだのかしら?
私たちも、更に往復80分かけて「中岳頂上」を目指すつもりでしたが
「中岳はやめて、南阿蘇の一心行の大桜を見に行こう」という主人の一言で決まり
このまま「久住山」を下山し、来た道を引き返し
丁度午後1時に、「牧の戸峠」に戻りました。
ここの「レストハウス」で食べたソフトクリームが美味しかった~
牧の戸峠から車の少ない「やまなみハイウェー」を快適に走り
およそ2時間で、前々回紹介した南阿蘇の「一心行の大桜」に到着し見物しました。