今年の春は晴れ間が長続きしませんね。
3月に宮ヶ瀬ダム近くの「仏果山」と「高取山」に登った時、
山仲間3人でスケジュール合わせをして、「4月の山登りは25日(日)」と決めました。
この日の天気予報は久しぶりのマーク
私は体調がイマイチでしたが「山を歩いて体をほぐした方が好いに違いない」と思い、
負担が軽くて簡単に歩ける丹沢前衛の山「シダンゴ山」に登る事にしました。
小田急「新松田駅」から、9時5分発の「寄(やどりき)行き」のバスに乗り終点で降りました。
中津川に架かる大寺橋を渡り、「シダンゴ山→」と書かれた案内板にしたがって急坂を登って行くと
やがて家並みを抜け、茶畑の間の道を行くようになります。
青空が広がり、緑の眩しい中「ミツバツツジ」のピンクが彩りを添えていました。
今回、山仲間のYさんからは「腰を痛めて、山登りは出来そうにありません」
というメールが届き、彼女は不参加です。
「仕事のストレスが溜まっているので、是非山登りで発散したい」という返事をくれた
ケァマネで介護事務所の副社長をしているKさんと2人でハイキングを楽しみました。
農道を20~30分登って行くと、頑丈な扉が現れます。
「イノシシよけ」の仕切りらしい・・・
実はこのコース、10年位前に今回不参加のYさんと歩いていますが、
前回は簡単な網の扉で「シカよけ」だったはずです。
近年はシカよりイノシシが増えたのでしょうか?
植林された杉林の中を登って行きます。
最初はなだらかな登山道ですが、杉がヒノキに代わりだんだん急登となっていきます。
ヒィ~ヒィ~言いながら、肺の底から息を吐くと、体に溜まったストレスや悪い「気」が抜けていくようでした。
「悪い"気"が集まるのが病院よ。できれば健康な人は行かない方がいい」
と言うのは気功をやって20年になる友人の話です。
その友人は何度も中国にまで気功の修行に行っていて、
場所によって「良い気」と「悪い気」が集まる所があり、「悪い気が集まる最たる所が病院」
なのだそうです。
どうりで親の付き添いで行くだけなのに、何故か?病院は疲れますものね。
ちなみに日本で一番「良い気」の強い所は長野県伊那の「分杭峠」です。
私が行った時には、日本全国からやってきた病気を治したい人々が
この峠の森の中で森林浴をしていました。
登山道を登りだして40~50分で青空が開け、ピンクのサクラが見えてきました。
頂上です。
ぱぁ~っと開けたシダンゴ山の山頂はアセビに囲まれた小広場で、石の祠が祀られていました。
右手に見える「鍋割山」の奥に丹沢主脈の「蛭が岳」の稜線が見えています。
これらの山々の左手に富士山の裾野がうっすらと見えていましたが、頭は残念ながら雲の中。
「電車の中から綺麗な富士山が見えたからヨシとしましょう」
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私たちもここで腰を下ろし、オニギリを食べました。
4年前の春には3人で「鍋割山」にも登ったね。
そして10年前のゴールデンウィークには、あの「蛭が岳」までヘロヘロになって歩いたことを思い出し、
3人で山登りを楽しんできたこの20年間を懐かしみました。
3人が知り合った頃は子供たちもまだ10代で、受験生の母としての忙しさはあったけど
月に一度の山登りと、夏の3泊四日のアルプス縦走、そして春と秋の1泊登山は欠かさなかった・・・
今では3人とも老親の介護と孫の誕生でバタバタし、
そして自分自身の体力不足が加わり、中々ロングの山登りも出来なくなりました
頭上には、濃い目のピンクが可愛い「ヤマザクラ」
座った周りにはたくさんの「スミレ」
頂上の周囲には、終りに近い白い「アセビ」がたくさん植わっていました。
前回Yさんと来た時は春のお彼岸の頃で、このアセビが一面に咲いていたのを覚えています。
ゆっくり休んでから「田代向方面」に下ります。
うす暗い林の中の急な下りが続き、やがて鞍部に出ます。
「宮地山」までは新緑のトンネルの中を行く気持ちのよい登りが続きます。
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萌黄色の新緑が、太陽の光に輝いていました
東京近辺の丹沢や奥多摩の山々は春の新緑の頃が一番美しいと思います。
足元には可愛い花々が・・・
こちらは「ミヤマキケマン」(山小屋さんのご指摘によりキケマンを訂正いたします)
紫ピンクの「ケマンソウ」は我が家の庭にも見られますが、この黄色は春の山に多い感じです。
「シダンゴ山」からおよそ1時間で、「宮地山」に到着します。
ここの頂上は見晴らしが利かないので、軽く水分をとりすぐに出発しました。
この時期の丹沢の山々には、一重の「ヤマブキ」がたくさん見られて
新緑の中にいっそう鮮やかに映えるヤマブキ色が楽しめます。
少し戻り「宮地山分岐」から右手の「大寺橋・自然管理センター→」方面の登山道を下ると
やがて頑丈なイノシシよけの扉が現れます。
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ここはいっそう厳重な二重扉でした。
イノシシが増えているのでしょうか・・・?
柵の外側は茶畑が続き、典型的な日本の山里の春の風景が広がっていました。
この辺り一帯は「山北茶」の産地。
寒さでお茶の新芽も育っていないとTVのニュースで見ましたが、大丈夫でしょうか?
茶畑の横の急坂を小走りで下るとやがて大寺の集落に入り、朝渡った「大寺橋」に戻りました。
「大寺橋」の一部の欄干の立て格子を叩くと、それぞれ違う音が響き
端から順番に叩いていくと「お馬の親子」のメロディーが流れます
春の日差しの中、「中津川」の河原では親子連れが水遊びを楽しんでいました。
この一帯は「寄自然休暇村」として整備されているようでした。
橋を渡ったところの「寄(やどりき)バス停」がある「管理センター」には、付近の民俗や
自然の解説展示があり、駐車場やトイレ、売店もあります。
ここで私たちは竹の子やワラビ、山北茶を買い、1時35分のバスで新松田に戻りました。
爽やかな風の吹き渡る中を歩いた3時間半、
2人とも日頃のストレスが解消できて、心身ともにスッキリしました
※「寄(やどりき)行き」のバスは1時間に2本程度です。
詳しい時刻は富士急バス松田営業所(0465-82-1361)でお聞き下さい。