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クサギ

2021-09-25 | 樹木 草花


クサギの花もそろそろ終わり、実が生り始めた
クサギ(臭木)の名は枝や葉をちぎると強い臭気があることによる

クマツヅラ科の日当たりの良い林縁に生える落葉小高木 高さ4~8mになる
葉は対生し、葉身は8~15cmの三角状ハート形~広卵形でほとんど全縁
裏面に微小な腺点と少数の大きな腺点がある

花は7月下旬~9月に咲く
枝先や上部の葉腋から集散花序を出し、臭気のある葉とは違い、白色で芳香のある花を多数つける
萼は紅紫色を帯び5浅裂し、花の後濃紅色になり深裂して星状に開き、中央に果実を乗せる

咲きたての花は、4本の雄しべを前方に突き出して花粉を付ける体制で、雌しべは下に曲がって花粉を受ける状態にはなく、言ってみればオスの状態(左の写真)
翌日になると、雌しべはまっすぐに伸びて先端も開き、花粉を受ける体制が整う、一方雄しべはクルクルと巻いてしまって虫に花粉が付かなくなる(中の写真)
つまりは、オスからメスに性転換したと言える

果実は核果で6mm程の球形
花の基部を包んでいた萼は、赤味を増して星形に開き、実は熟すと光沢のある藍色に輝く
赤と藍の2色効果で鳥の目を引く作戦

若葉は茹でると臭みは消えるので山菜、果実は草木染、葉を枝ごと日干しにしたものを煎じて飲むとリュウマチ 高血圧 下痢に良い