トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

クサギカメムシ

2018-11-15 | 虫類


暗褐色の地に不規則な黄褐色の斑紋がある。大きさや色彩にはかなり変異がある

卵は食物となる葉の裏に20~30個産み付けられる
幼虫は主にスギ ヒノキの球果に集まる

成虫で越冬し、4~10月頃まで見られる
広葉樹林で普通に見られ、明かりに飛来する
平たい体で樹皮の下などに潜り込んで越冬するのに適応している
集団で屋内に入り込み越冬することがある
強烈な悪臭で問題になる不快害虫

多食性でクワ クサギのほか、ウメ モモ ナシ リンゴ ダイズ ササゲその他多くの果実を吸汁するので害虫とされる
大きさは15mm程有った 

ビンズイ

2018-11-14 | 野鳥


ビンズイはビンビンツイツイと聞こえる囀りが語源と言われている
歌声、色合い、飛びながら歌うなどヒバリそっくりなので、キヒバリの異名がある

漂鳥又は夏鳥
北海道から四国までの山地で繁殖し、灌木や岩の散在する高原、明るい林林縁などに居る
越冬期には林床のよく整理された松林に好んでいる

地上での行動が多いが、驚くとすぐ飛び立って近くの枝に止まり、横枝を歩いたりする
尾を上下に振りながら地上を歩き、昆虫類やクモ類を採食し冬には草や木の種子も食べる

雌雄同色
タヒバリに似ているが、全体に緑色味が強く、目の後方に小白斑がある
大きさ16cm

オオジュリン

2018-11-13 | 野鳥


「チッチッ」「チュリーン」等と言う鳴き声が名前の由来

留鳥(漂鳥)
北海道や東北地方北部の草原で繁殖して、冬には暖地に移動する。本州中部以南では冬鳥
平地のアシ原 湿原 草原などに居る
アシの茎から茎へ移動しながら、嘴でアシの葉鞘を剥がしたり、茎を割って中に居るカイガラムシ類などを食べることが多い

冬羽のこの時期は雄雌ともによく似ている
眉斑と萼線が白っぽく、頭部は褐色
大きさは16cm

ツグミ

2018-11-12 | 野鳥


ツグミはシベリアから渡って来て、ごく普通に見られるポピュラーな冬鳥
昔はカスミ網で大量に捕り食料にしていた
今では捕獲は許可されていないし、カスミ網を所持していることすら法に触れる
渡りのコースは北海道から列島を南下するコース、日本海を横断して能登半島に上陸するコースがある

渡来直後は山の実りにありついているが、山の幸が乏しくなると里へ下りてくる
冬には川原や農耕地など開けた場所、市街地の公園や庭にも現れる
地上を数歩歩いては立ち止まって胸を張り、この動作を繰り返しながらミミズ類や昆虫類の幼虫などを採食する
木の実もよく食べる

雌雄同色 個体変異の大きい鳥だ
全体に淡色のものから黒っぽいもの、胸の黒斑も下胸に2横帯あるもの、羽縁だけ栗色のものから、大雨覆いと風切り全体が栗色のものなど色々ある
大きさ24cm

タヒバリ

2018-11-11 | 野鳥


冬枯れの田畑に多いヒバリに似ている鳥でタヒバリの名がある

冬鳥 東北地方の中部以北で越冬する
川原 海岸 農耕地 草地など開けた場所に多い
尾羽を上下に振りながら水辺や、水田の草丈の低い場所を歩き、昆虫類クモ類草の種子などを食べる
あちこちでよく見かける

雌雄同色
冬羽では、頭からの上面が灰褐色 喉からの下面には黒褐色の縦斑が有る
大きさ16cm

シメ

2018-11-10 | 野鳥


冬鳥に次々と出会えている 木の枝にシメが居た
奈良時代は「ひめ」平安時代は「ひめ」「しめ」併用で、えどじだいから「しめ」と呼ばれるようになった
イカルに似ていてイカルより小さいので「ひめ」と呼んだと言う説もあるが、「し」は地鳴きのシッで「め」は小鳥を表す接尾語と言う説が有力

冬鳥 又は留鳥(漂鳥)本州の中部以北と北海道で少数が繁殖しているが、多くはシベリア方面から渡って来る
平地から山地の林、林の近くの農耕地、樹林の多い公園などに居る
樹上や地上で草木の種子を食べる。カエデ類 ヤマハゼ エノキなどの種子を好んで食べる
嘴が太く30kgもの力を出すと言うから 硬い種子も主食に出来る

全体に尾羽が短く、ずんぐりした体形
オスは嘴の周りと喉、目先が黒い。頭と頬は淡褐色
メスは目先に黒褐色味があり、頭部は褐色
大きさは19cm

チャノキの花

2018-11-09 | 樹木 草花


チャノキの名は漢名の「茶」を音読みにしたもの

ツバキ科の常緑低木 幹は株立ち場で2ⅿ程になる
日本には中国から奈良時代に入り薬用に使われたが、鎌倉時代に栄西が中国から種子を持ち帰ってから、茶の栽培と喫茶の習慣が広がった
佐賀県嬉野に「嬉野の大チャノキ」と呼ばれる樹齢300年余の天然記念物の古木があるそうだ

チャノキには2変種あり、低木性で葉が小さいシネンシスが緑茶用に栽培されている
高木性で葉も大きいアッサムは、紅茶用に利用されている

葉は互生し、新葉を摘んで緑茶にする
花は10~11月 枝先の葉腋に下向きに咲く
果実は蒴果 2cm程のほぼ球形で熟すと3裂する
中の種子は1.5cmほどの球形で褐色で滑らか

茶には発汗 興奮 利尿作用のあるアルカロイド類 下痢止めの効果のあるチャタンニンなど色々な成分が含まれている
緑茶とミカンの皮 山椒を煎じて飲めば風邪 頭痛に効く
緑茶の粉末、乾燥したショウガ粉末を等分に5g服用すると下痢に良い

アケビ

2018-11-08 | 樹木 草花


アケビの名前は、果実の色に由来する朱実や 果実が熟すと実を開くことから開け実など諸説がある

アケビ科の山野に生える落葉つる性木本
ツルは右巻きで、掌状複葉を付ける 小葉は5個

花は雌雄同株で葉の間から花序が垂れ下がり4~5月に咲く
花は淡紫色で、花弁は無く花弁状の萼片が3個ある
雄花には雄しべが6個あり、雌花には円柱形のメシベが3~9個ある

果実は液果で10cm程もあった
9~10月に熟して裂開する
果肉は白色、中に褐色で色々な形の5mm程の種子が入っている
果肉や厚い花皮は食べられる

アケビの花(4月のもの)

シリブカガシ

2018-11-07 | 樹木 草花


今日は24節気の立冬 暦の上では今日から立春の前日まで冬
冬の寒さが感じれる頃なのだが、連日20度ほどの温かさ

シリブカガシ(尻深樫)は堅果(ドングリ)の底が凹んでいるので尻深の名が付いた

ブナ科の常緑高木 15m程になる
カシの仲間は、春に花が咲くものが多いが、シリブカガシは秋に花が咲く
秋に咲いた花は、翌年の秋に実が熟す
秋には花と実が一緒に見られる
真ん中の背の高いのが雌花序 花びらも萼もない
雄花は少し短く黄褐色の短毛が密生している

食用としてクリやブナ シイ類があるが、渋抜きが必要なナラ類も救荒食として利用された
ブナ科の果実は野生動物の重要な食べ物である
果実は堅果で栗のイガやドングリの殻斗と呼ばれる総苞に包まれているのがブナ科の特徴
種子には胚乳が無く、肉質の子葉に養分を蓄える

イチョウの黄葉

2018-11-06 | 樹木 草花


公園のイチョウが黄葉していた
銀杏の仲間の木は古くジュラ紀に最も栄えた 現在ではイチョウだけが残っている

イチョウ科の落葉高木 大きいものは30mにもなる
中国原産と言われるが自生地は不明
寿命が長いため各地に大木や老樹があり、天然記念物に指定されているものも多い

花は雌雄別株で、4~5月に葉の展開と同時に咲く
雌花は2cm程で、細長い柄の先に胚珠が2個付いている
種子の基である胚珠が、心皮に包まれていないで裸出していると言うので裸子植物と言われる

風邪に運ばれた花粉が胚珠内に入り、花粉室で発芽して精子が出来る
精子は8月頃放出されて、卵細胞を受精させる
明治時代に日本人がこの精子を発見1896年に発表され、植物学の後進国日本が世界から注目された
その材料にされたイチョウの木は今も小石川植物園に健在で居る

ハゼノキの実

2018-11-05 | 樹木 草花


ハゼノキに実がたわわに生った
本州のものはロウを取るために栽培されていたものが野生化したと言う説がある

ウルシ科の山野に生える落葉高木 10mほどになる
葉は奇数羽状複葉で、きれいに黄葉する
枝や葉の乳液に触れるとかぶれることがある

5~6月に黄緑色の小さな花を円錐状に多数つける
雌雄別株で花弁は5個、長さ2mmで反り返る

果実は核果 9月過ぎ頃から淡褐色に熟す
後に外果皮が剥がれて、縦筋の有る白いロウ質の中果皮が露出する
ロウは融点が高い植物油で、実の総重量の20%も含まれている
実を砕いて蒸して集めたロウから作るロウソクは 貴重な明かりだった

脂質分は高カロリーで鳥もよく食べる
キツツキ類 ツグミ類 メジロなど色々な鳥が食べ、硬い種子を排泄し散布する

ナギナタコウジュ

2018-11-04 | 樹木 草花


花穂が反り返り、花が片側に付く様子をナギナタに見立てた名前
コウジュはシソとハッカを合わせたような香気が、中国にある香薷と言う薬草に似ているので付いた

シソ科の山地や道端に生える40cm程の一年草
茎は4稜がありまばらに軟毛が生えている

枝先に花穂を出し、淡紅紫色の小さな花を一方向に密に付ける
花冠は5mmの唇形で、縁は細かく裂け毛が生えているように見える
花の反対側には、苞が整然と並んでいる
花期は9~11月

全草中に1%内外の精油を含んでおり、これが強い香気を放つ
精油には、血行を盛んにし発汗を促進させる作用があるので、発汗、解熱にはよく乾燥させた全草を煎じて飲むと良い

アカネ

2018-11-03 | 樹木 草花


アカネ科の山野に普通に生えるつる性の多年草
茎は下向きの棘がある4稜があり長く伸びる
葉は4個輪生しているが 2個は托葉が大きく発達したもの
茎先や葉腋から集散花序を出し3mm程の淡緑色の小さい花を多数つける
花期は8~10月
果実は6mm程の黒熟する液果

アカネの根は太いひげ状で黄赤色だが乾くと赤紫色になる
根が赤っぽいことからアカネの名がある
乾燥した根を臼でつき 熱湯で煮だした液で 前もって灰汁で下処理した布を染めたものが茜染
時間と手間が掛かるので 今では秋田の鹿角市に伝わっているだけ

ブルブリンと言う色素が緋色の染色には発色するが この物質は治療効果もある
漢方では 通経 浄血 解熱 止血 強壮にと幅広く使われる
乾燥した根を煎じて服用する

ルリタテハ

2018-11-02 | 虫類


表翅の中央部に青色の帯があり 全体もわずかに瑠璃色をしている中型のチョウ

成虫で越冬して3月から10月半ばころまで見られる
この時期に見られるのは暖かい陽気のせいかもしれない
越冬後はキブシやアセビなどの花を訪れる

幼虫は体が黄白色のトゲトゲで覆われている棘状イモムシ
食草はサルトリイバラ ホトトギス ヤマユリなどユリ科の植物

成虫は平地から山地の林縁や雑木林などで見られる
日中敏速に飛翔しクヌギやコナラなどの樹液や腐果などに良く集まる
木の幹に止まっているルリタテハを何回か見ているがいつも下向きだった たまたまなのか そういう習性なのかも・・

ホソハリカメムシ

2018-11-01 | 虫類


ホソハリカメムシはヘリカメムシ科の仲間
体は細長く茶褐色で暗褐色の小さな点刻がある
肩の側角は鋭く尖って側方に出ている
腹は白く縁どられる

冬にはチガヤ ススキの根元で成虫越冬をする
4月から11月まで見られる
春にはスズメノテッポウ スズメノカタビラなどに多く 夏は主にイヌビエ メシシバなどで生活する
イネ科植物が好きだが特にイネが好物で イネの大害虫
大きさは1cmほど