トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

シロダモ実と花

2019-12-16 | 樹木 草花


シロダモに、緑色の葉と赤い実 淡褐色の花が付いて色とりどりで面白い
葉の裏が白いのでシロダモの名がある

クスノキ科の宮城・山形県以南に生える常緑高木 高さ15m程になる
常緑広葉樹の中で最も耐寒性の強い種の一つ
冬芽では、葉芽は長楕円形で先端は尖り、花芽は球形で無柄
葉は互生で枝の先に集まって付く 葉身は8~18cmの長楕円形 
全縁で3脈が目立つ
裏面はロウ質に覆われて灰白色になる 
 
花は10~11月
雌雄別株で、葉の脇に黄褐色の小さな花が集まってつく
花被片は4個 雄花の雄しべは6個 雌しべも1個あるが結実しない
雌花には雌しべが1個と仮雄しべが6個ある

果実は液果 1.5cm程の楕円形で翌年の10~12月に赤く熟す
中の種子は球形
昔は種子から採れる油でロウソクを作った
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カワヅザクラ

2019-12-15 | 樹木 草花


都心の公園でもうカワヅザクラが咲きだした
早咲きの品種ではあるが、かなり早すぎる開花だ

昭和30年頃に静岡県河津町で見つかった早咲き品種
カンヒザクラとオオシマザクラの自然交雑により生じたと考えられている
原木は河津町の民家に植えられ、これが広まり今では河津川畔を中心に8000本以上植えられている
例年2月になると早春の風物詩、一足早いサクラで賑わう

花は3cm程有り、花弁はピンク色で色むらがある 大きさは16mmほどでほぼ平らに開く
萼片は先が鋭く尖り、内側に巻き込む 下部に角張りがあり1~2個の鋸歯がある
萼筒は長さ8mmの太い釣鐘型 無毛で艶やか
最下の苞は広いくさび型で1mm以上の粗い鋸歯が目立つ
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ツルウメモドキの実

2019-12-14 | 樹木 草花


ツルウメモドキの可愛い実がぶら下がっていた
葉がウメの葉に似ていたツル性なのでツルウメモドキと言う

ニシキギ科の落葉つる性木本 数メートルものつるを出す
葉は互生し葉身は4~10cmの楕円形縁に浅い鋸歯があり、鋸歯の先端は内側に曲がる
花は5~6月 雌雄別株で葉腋に短い集散花序を出し、雄株では数個 雌株では1~3個の花を付ける
花は黄緑色で7mmほど 花柄の中央より下に関節がある

果実は蒴果 7mmほどの球形で10~12月に黄色に熟す
熟すと3裂し 橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出す
種子は4mmほどの大きさ

秋に赤く熟す実が美しいので、雌株が庭木に良く植えられる
果実は花材、つるはリースによく使われる
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ハリギリの実

2019-12-13 | 樹木 草花


ハリギリの名は材がキリに似ていて、棘があるので付けられた

ウコギ科の落葉高木 大きいものは20mを超える
枝や幹には鋭い棘が多く、丸い皮目がある
葉は互生し、枝先に集まって付く
葉身は長さ幅とも10~30cmのほぼ円形で、浅くまた中ほどまで掌状に5~9裂する
葉柄は長さ10~30cmある

花期は7~8月 枝先に球形の散形花序を多数出し、小さな花を付ける
花弁は5個 楕円形で長さ2mm
雄しべは5個で葯は赤紫色で目立つ 花柱は2裂する

果実は液果 5mmほどの球形
初め赤褐色、後に黒く熟す
中の種子は4mmほどで隆起した脈がある

樹皮 根皮を日干しして煎じて飲むと去痰薬になる
春先の若芽は美味しい
ウコギ科特有の香りとえぐみがあるので、茹でてから水によくさらし、ごまあえ みそあえ テンプラにする
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ヒマラヤザクラ

2019-12-12 | 樹木 草花


この時期に咲くヒマラヤザクラがほぼ満開だ

サクラの野生種の一つで、インド~中国南西部~ビルマなどの海抜1200~2400mの暖温帯に見られる
葉は互生で細長く葉身5~12cm、先端は尖り細かい鋸歯がある
花は11~12月にかけて咲き、葉腋から散房花序を出し1~3個付ける
3cm程の5弁花で雌雄両性花 色は桃色から白色

実は2~3月 15mm程の卵形で緑から黄色 赤となり熟す
生食出来て種も料理に使えるそうだ 果実と葉はセンリョウにもなる

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カネタタキ♀

2019-12-11 | 虫類


チン チン チンと区切って、鉦を叩くように鳴くのでカネタタキと言う
今年は出会って無かったので、12月になってまだ見られるとはラッキー

バッタ目カネタタキ科 街中の木がまばらな公園などでも見られる
卵で越冬して成虫は8~11月にかけて見られる
オスの前翅はとても短くうろこのようになっていて、音を出すためだけに付いている
飛ぶことは出来ない
メスは翅が退化してしまって無い

食べ物は色々な植物の葉や小動物の死骸
大きさは1cm程
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ヨコズナサシガメ

2019-12-10 | 虫類


腰の周りの広がった白黒模様を、横綱の化粧まわしに見立ててヨコズナサシガメと言う
中国~インドにかけて広く分布する帰化種
1930年頃から九州で見つかり、北上して関東では1990年代より見られるようになった
出会った集団はまだ幼虫 このまま越冬する

カメムシ目サシガメ科の大形のサシガメ2cm程有る
秋口にサクラやエノキの木の窪みなどに産卵し、孵って幼虫で越冬する 成虫は4~9月にかけて見られる
平地から山地 公園や校庭などの大きな木の樹幹などで時折見られる
サシガメ類は単独で暮らすものが多いが、ヨコズナサシガメは獲物を狩る時も、産卵 越冬も集団で行動する
捕食性のカメムシで、食べ物は他の昆虫類に口を突き刺して体液を吸う
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ルリタテハ

2019-12-09 | 虫類


寒い時期にルリタテハが、休憩か吸水か翅をゆっくり上下させていた

成虫で越冬し、春は3月から見られ11月頃まで飛んでいる
表は中央部に青色の帯があり、裏は褐色を基調とした模様があり、似た種はおらず識別は容易
幼虫は4月から見られ目立つ黄白色の棘状突起がある
食草はサルトリイバラ ホトトギス ヤマユリなどユリ科植物
タテハチョウ科では珍しくユリ科食のトゲイモムシ

平地~山地の森林や林縁、公園 人家などにいる
ホトトギスなどの植裁によって、都市部の公園などでも良く見られる
日中敏速に飛翔し、クヌギやコナラなどの樹液や腐果などに好んで集まる
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雪虫

2019-12-08 | 虫類


フワフワと雪のような雪虫が飛んでいた
ヒイラギハマキワタムシと言うアブラムシの仲間らしい
北国では雪虫が舞うと間もなく雪の季節と言う

ヒイラギハマキワタムシはカメムシ目アブラムシ科
日本のアブラムシ類は約700種もいる
ストロー状の口(口吻)を持ち、針(口針)を植物に刺して汁を吸う
エサとなる植物に強く依存した生活の為、特定の植物だけに寄生する種が多い・多食性のものもいる

多くのアブラムシ(7~8割)は寄主を変えないが、寄主転換をする種もいる
出会ったワタムシは初冬に針葉樹からヒイラギかキンモクセイに移動する
移動する有翅成虫(産性虫)は、腹に綿毛のような白いロウ物質を付けて飛ぶため雪虫とも言われる
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コミスジ幼虫

2019-12-07 | 虫類


表翅に3筋の白斑があるタテハチョウ科のチョウ

幼虫で越冬して4月に蛹、成虫は5月から10月頃まで見られる
幼虫は24mmほどで、前の方に棘状の突起があり複雑な形をしている
食草はフジ クズ ナンテンハギ ハリエンジュなどマメ科植物
葉の先から溝状に食べ、中脈に葉片を吊るす独特の食べ方をする

成虫は平地~低山地に多く、森林 林縁 農地 公園など幅広い環境で見られる
日中、羽ばたきと滑空を交互に繰り返す特徴的な飛翔をする
各種の花を訪れるほか、路上で吸水したり腐果 樹液などに集まる
都心部では良く見られ増えている

成虫(9月のもの)
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カリガネ

2019-12-06 | 野鳥


カリガネはマガンに似たやや小型のガン類
「かり」の語源は「かえり」の中略といわれ、渡りの習性から来た語とも言われるが、鳴き声語源説では「カリと鳴く声」の意味となる

冬鳥 又は迷鳥
宮城県伊豆沼には毎年来ているが、普通は迷鳥として他のガン類に交じって1羽居る程度
主に落穂を食べる

雌雄同色
マガンによく似ているが、体小さく嘴が短い
顔前面の白色羽の部分が頭頂近くまで伸びている
大きさは58cm
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コハクチョウ

2019-12-05 | 野鳥


朝日を浴びて真っ白いコハクチョウが行く

ハクチョウはカモ目カモ科のハクチョウ類の総称
東北地方は古くからハクチョウ保護熱が盛んで、しらとり様と崇められ「白鳥神社」も各所にある
コハクチョウはオオハクチョウよりやや小型のハクチョウ類

冬鳥 サハリン経由で北海道北部に渡来し、その後各越冬地へ南下する
越冬地では水面や湿地を塒とする
朝に採餌場の水田などに群れで移動して、天敵などが居なければほぼ1日そこで過ごし、夕方にねぐらに帰る

雌雄同色
オオハクチョウに似ているがこちらは頸が短く、水に浮いていると寸詰まりに見える
嘴基部の黄色い部分が、嘴全体の半分以下
大きさ120cm
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オオヒシクイ

2019-12-04 | 野鳥


ガンの仲間でオオヒシクイ
ヒシクイの名は、ヒシの実を好んで食べることに由来する
2亜種あって、ヒシクイとそれより体の大きなオオヒシクイがいる
全体の渡来数の約80%はオオヒシクイが占める

冬鳥として局所的に渡来し、主に中部以北の結氷しない湖沼に住む
ガン類の中では、警戒心が特に強く、塒は広い水面や湿地など、人が近づけない場所が多い
広い水田や湿地 湖沼で落穂 水草やその根などを採食する

雌雄同色
全体が暗褐色で、頭から上、特に顔は暗色
嘴は黒く先端が黄色い
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マガン

2019-12-03 | 野鳥


チラチラ雪の降る中にマガン
最も典型的な、普通のガン類という意味の名前

冬鳥 東北地方北部より北では旅鳥 東北地方南部より南の太平洋側ではほとんど見られない
湖沼 池 湿地などに居る
繁殖地のシベリアから主にカムチャッカを経由して、北海道から徐々に越冬地に南下する
宮城県・伊豆沼と蕪栗沼 石川県・片野鴨地などに多数渡来する

地上を歩きながらイネの落穂や、マコモの実 水草の葉や茎を食べる
番と前年生まれの若鳥の家族で行動し それらの家族が集まって大きな群れを作る

雌雄同色
水面に浮いている時は体の大部分が水面上に出ている
嘴の基部から額にかけて羽毛が白く、腹に黒褐色の横斑が有る
大きさは72cm
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ナワシログミの花

2019-12-02 | 樹木 草花


ナワシログミの名は、稲作の苗代の頃に実が熟すことによる

グミ科の沿岸や沿海地の林縁に生える常緑低木 3m程になる
葉は互生で長さ5~10cmの長楕円形
葉の表面は深緑色で光沢がある 葉の裏は銀色の鱗状毛が密生している
葉の縁は裏側に反りかえっている

10~11月 葉腋に淡黄褐色の花が数個付く
花には花弁は無く、見えるのは萼筒
萼筒は長さ6mmほどで、4個の稜があり基部でくびれて子房につながる

果実は偽果 1.5cm程の長楕円形で5~6月に赤く熟す
先端に萼筒の上部が残っている
食べた経験ではかなり酸っぱかった
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