トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

センニンソウの実

2020-02-14 | 樹木 草花


花が終わると花柱が伸びて、白くて長い毛が密生する
このそう果の先の花柱を仙人のヒゲや白髪に見立ててセンニンソウと言う

キンポウゲ科の道端や林縁など日当たりの良い所に生える、つる性の半低木
茎はよく分枝して広がり、曲がりくねった葉柄で他の木や草に絡みつく
葉は対生し5個ほどの小葉からなる羽状複葉

夏の終わりから初秋にかけて葉腋から円錐花序を出し白い花を多数つける
花は3cm程で上向きに咲く
白い花弁のように見えるのは萼片で4個あり、十字型に開く
そう果は7mmほどの扁平な卵形で、3cm程に伸びた白くて長い毛のある花柱が残り、風に乗って飛ばされる

生の葉1~2枚を良くもんで、手首の内側に張り、ガーゼを当てて包帯で軽く抑える
1昼夜くらいするとそこに軽い痛みを感じるようになるが、そのころには扁桃炎の痛みが取れる。後は温水で洗っておく
毒草なので絶対に口に入れてはいけない。牛も馬も食べないと言う

カワズザクラ

2020-02-13 | 樹木 草花
 

公園の河津桜が桜色っぽく見えて来て、2分咲きほどだろうか 楽しみ!

昭和30年頃静岡県河津町で見つかった早咲き品種
カンヒザクラやオオシマザクラの自然交配種と言われている
今では河津町の町の花として多く植えられ、一足早い花見客で賑わう
河津駅と河津川を中心に8000本以上の桜を楽しめる

花はピンク色で色むらがあり、早咲き品種の中では大きく華麗で20mm近くある
萼片は先が鋭く尖り、内側に巻き込む
萼筒は1cm近い太い釣鐘型
最下の苞は広いくさび型で、1mm以上の粗い鋸歯がある

ミヤコドリ

2020-02-12 | 野鳥


何かの行進をしているように並んだミヤコドリ
古い時代からミヤコドリの名はあるが、今のミヤコドリを指している場合と、ユリカモメを指している場合があり判然としない
大伴家持の歌に出てくるのが都の川に居る鳥ということでミヤコドリの名が付けられ、そう呼ばれるようになった
船競う堀江の河の水際に 来いつつ鳴くは都鳥かも (大伴家持)

冬鳥 東北地方以北では旅鳥
1990年頃までは迷鳥の部類で稀だったが、最近は渡来数は増加している
海岸の砂浜 干潟 磯などに居る
縦に扁平な特異な形の嘴で、二枚貝を上手に開いて食べる カニやシャコ ゴカイなども食べる

雌雄同色
頭部から胸までと上面は黒く、体下面は白い
嘴は橙赤色で、冬羽では先端が黒くなる 足は赤い 
大きさは45cm

ダイシャクシギ

2020-02-11 | 野鳥


ダイシャクシギが3羽堤防に居た
真ん中の一羽の嘴が長く、両脇の2羽は嘴が短く、脇腹に横斑も残っているので若鳥らしい
シャクは柄杓の事と言われ、柄杓のような長い嘴を意味する

旅鳥 又は冬鳥
干潟 砂浜 河口に居て、群れで行動することが多く、越冬するものもいる
ゆっくり歩きながら嘴を泥に差し込んで、カニを捕る
捕ったカニは器用に足を落とし体を丸のみにする
他に貝類やゴカイを捕ることもある

雌雄同色
嘴が下大きく湾曲している
腹は白っぽく黒褐色の縦斑がある
上面は黒褐色で、黄褐色と白色の羽縁がある
大きさは58cm メスのほうがオスより少し大きく嘴も長い

サルトリイバラの実

2020-02-10 | 樹木 草花


冬枯れの中にサルトリイバラの真っ赤な実が残って目立っていた

ユリ科の山野の草原や林内に生える落葉つる性半低木
根茎は太く横に伸び、特異な形をした木質で、多くの節がある
茎は硬くてまばらに棘がある
葉は互生し、葉身は3~12cmの円形 縁は全縁で革質 脈は3~5個あり表面で凹んでいる
葉柄には托葉から変化した長い巻きひげが1対あり、ほかの植物に絡みついて伸びる
西日本では団子を包むのにこの葉を使うと言う

花は雌雄別株
4~5月 葉腋から散形花序を出し、淡黄緑色の花を多数つける
花被片は6個 長さ4mmの長楕円形で上部は反り返る
果実は液果 8mmほどの球形 11月頃に赤く熟す

秋に根茎を捕って洗い、細かく切ってから日干しにしたものを煎じて飲むと、おでき・ニキビなどの腫れ物 むくみの時の利尿に効く

オニシバリの花

2020-02-09 | 樹木 草花


樹皮が強靭で枝を折っても千切れないことから、鬼を縛っておけるだろうと言うことでオニシバリ
夏に落葉するので別名ナツボウズ
日本固有種

ジンチョウゲ科の落葉樹林内に生える落葉小低木 高さは1ⅿ以下
夏に落葉して秋から葉が出始める冬緑樹木
葉は互生 長さ5~13cm の長楕円形

花は2~4月に咲く
葉腋に黄緑色の花を数個束生する
花びらのように見えるのは萼 肉質で厚い
萼筒は7mmほどで先は4裂する
果実は液質の核果で8mmほどの楕円形 5月過ぎに赤く熟し辛くて有毒

アセビの花

2020-02-08 | 樹木 草花


早々とアセビの花が1輪咲いた
馬が食べると酔ったようになるので、漢字では馬酔木と書いた 有毒植物
人が誤って食べると足がしびれることから、アシシビレが詰まってアセビになったと言う説がある

ツツジ科の山地の日当たりの良い所に生える常緑低木 高さ1~8mになる
葉は互生 枝先に集まって付く
葉身は3~10cmで倒披針形又は長楕円形 革質で表面は光沢のある濃い緑色 上半部に浅い鋸歯がある

花は2月下旬から5月に咲く
枝先の葉腋から10cm以上の円錐花序を出し、白色の花を多数つける
花序は垂れ下がり、花は下向きに咲き、花冠は7mm程で、細い壺型 浅く5裂する
雄しべは10個あり、葯には棘状の突起が2個ある
果実は5mmほどの扁球形で上向きにつく
9月過ぎ頃に褐色に熟し5裂する

よく乾燥した茎葉を煎じて農作物の殺虫剤として使う

ヤマシギ

2020-02-07 | 野鳥


背景の枯れ木や枯れ草に紛れて見づらくやっと見つけたヤマシギ
室町時代からヤマシギと呼ばれていたが、その後太った体形や地味色から「ほとしぎ」 「うばしぎ」などと形容されてきた

留鳥 北方のものは冬には暖地に移動する
湿地や農耕地に居る
採食は主に夕方から夜に行うが、谷戸のような所では水田 畑 草地に出て来て採食する
ミミズを好んで捕るが昆虫類の幼虫 陸生貝類なども食べる

雌雄同色
太った体にまっすぐ伸びた嘴 灰色の額 頭頂から後頭にかけて黒い横斑がある
大きさ34cm

オオジュリン

2020-02-06 | 野鳥


アシ原にオオジュリンが飛び交っていた
チュイーンと言う地鳴きから名が付いた

留鳥(漂鳥)
北海道 青森 秋田の草原などで繁殖している 冬には暖地に移動する
平地のアシ原 湿原 草原などに居て、冬には小群れで生活するものが多い
越冬地ではアシ原に多く、茎から茎へと移動しながら嘴でアシの葉鞘を剥がしたり、茎を割って中のカイガラムシ類やガの幼虫等昆虫を採食する

夏羽ではオスの頭部は黒いが、冬には頭部は褐色になりメスと区別がつきにくい
眉斑と萼線が白っぽく、頭部は褐色、上面は淡色
大きさ16cm


ビロードキンクロ

2020-02-05 | 野鳥


顔の白い斑の形が特徴的で面白いビロードキンクロ
黒のビロードのような羽色のカモ
クロガモと一緒に、東京湾内で50年前には多く居たそうだが、最近はどちらもめったに見れない

冬鳥
海上に居るが、湾内や波の荒い海にも居る
クロガモに少数交じっていることが多いと言うが、見たのはスズガモに交じっていた
潜水して貝類や甲殻類を捕る
潜水能力が高く、危険を感じると潜水して逃れたりする

オスは全体が黒く、目の下に白い三日月型の斑がある
メスは全体が黒褐色で、目先と耳羽の所に白斑がある
大きさは55cm

ウミアイサ

2020-02-04 | 野鳥


ウミアイサがペアーで仲睦まじい
ミコアイサは越冬中に盛んに求愛ディスプレイをする
アイサは「秋去り」(この鳥が来ると秋が去り冬になる)から転じたと言う説、秋早く(秋沙)に渡って来る鳥を意味すると言う説などある

冬鳥 10月頃から見られ3月には去り始める
主に海岸 内湾に多いが内陸の湖沼に入ることもある
潜水して魚を捕るが、潜る前に顔だけを水中に入れ魚を探すような行動をする
嘴には歯状突起が並んでいて捕らえた魚は逃がさない

雌雄とも後頭にはボサボサの冠羽、茶褐色で斑紋がある胸、嘴 虹彩 足は赤い
オスの頭部は緑黒色で胸との境は首輪状に白い
メスは頭が茶褐色で首との境は不明瞭
大きさは55cm

オニアジサシ

2020-02-03 | 野鳥


アジサシはカモメ科のうち、カモメ類以外の総称 いわゆるアジサシ類
日本では20種ほど
魚を捕るため空中から急降下して嘴から水中に突っ込む姿はまるで刺すようだ。アジは小魚の意味か・・

稀な旅鳥 又は冬鳥
ハマシギ セグロカモメ ミヤコドリの中に、ただ一羽で皆の仲間のようにふるまっていた
海岸 干潟に居るが、湖沼や川に居ることもある
主に魚類を食べる
嘴を下に向けて飛び、浅いダイビングをして魚を捕る
時には、下嘴を水に入れながら飛び、魚を挟み捕る採食行動もする

雌雄同色
冬羽では頭に白と黒の縦斑がゴマ塩状にある 目の周りは黒く顔からの下面は白い
上面は淡い灰色。嘴は太くて赤く、先は黒っぽい。足は黒
大きさ53cm ウミネコより大きく日本のアジサシ類では最大

ソシンロウバイの花

2020-02-02 | 樹木 草花

 
ソシンロウバイの花が真っ盛り
ロウバイ(蠟梅)の名は中国名蠟梅を和名にしたもの 花弁が蝋細工のような感じからこの名になったと言われる
ソシン(素心)は花弁が中心部まで淡黄色で、ロウバイのように中心部が暗紫色でない点が異なる

ロウバイ科の落葉低木 高さ2~5mになる
中国原産のロウバイの栽培品種
日本へは明治時代に渡来した

花は1~2月に咲く 2cmほどの大きさでロウバイより大きく、花の少ない早春、百花に先駆けて咲くことから珍重され観賞用に栽培されている
花被片は沢山あり、らせん状に付き花弁と萼片に分かれずに 中まで淡黄色


ベニマシコ

2020-02-01 | 野鳥


今シーズンも出会えたベニマシコ(紅猿子)
猿子は赤い色を示す語 更にベニを重ねていて、赤い色が強烈な印象だったようだ
冬は赤い鳥を探すのが人気だがこの鳥は一番見られる

主に北海道の草原で繁殖していて、本州以南では冬鳥として見られる
平地から山地の林縁 草原 湿原にいる
越冬地では林縁や草藪で、種子や芽 昆虫類などを採食する

長く外側が白い尾羽 翼に2本の白帯がある
オスの冬羽は全体紅色味薄れるが、それでも紅色は強く紅い鳥だ
メスは淡黄褐色の体
大きさ15cm