伊達に移り住んで2年が過ぎた。
それこそ沢山の驚きに、心熱くしている。
これが一番ということはなかなか言えないが、
毎日のことだけに食べ物の美味しさには、
いつもいつも、心から「美味しいね!」の言葉を繰り返している。
伊達は、『北海道農業発祥の地』と耳にした気がするが、
南向きになだらかな丘陵地が広がり、その多くが畑である。
東京から訪ねてきた知人が、
「わざわざ美瑛まで行かなくても、素晴らしい景色。」
と、絶賛してくれた。
今、その畑は夏野菜の最盛期を迎えている。
また、噴火湾からは、毛ガニをはじめ新鮮な魚介類が次々と水揚げされている。
さて、
2年前『だて歴史の杜』に新設された『伊達観光物産館』が、
この春、拡張工事を終えリニューアルオープンした。
そこの一角に「だてのてんぷら」というお店ができた。
通常、てんぷら(天麩羅)は魚・貝・肉・野菜などに
小麦粉を水で溶かしたころもをつけて油で揚げた料理のことを言う。
しかし、北海道では揚げかまぼこの一種で、
魚肉をすりつぶして練ったものを小判状にし油で揚げたものも
「てんぷら」と言うのである。
「だてのてんぷら」はそれである。
私は、館内のその店で、初めて「だてのてんぷら」を知った。
店先に、そっと紫色のしおりが置いてあった。
そこには
『「だてのてんぷら」は
北海道伊達市に伝わる幻の特産品「いとうのてんぷら」の
味覚を継承するため、
市民有志が結集して設立した「有限会社・伊達紋別」による
究極のスローフードです。』
と、記されていた。
裏面を見ると
『「特別なことは何一つない、余計なことをしないだけ」
<略>この飾り気のない「豊かな味」に
ピリオドが打たれようとした2001年
<略>市民有志が立ち上がり現在に繋がっています。
食文化とは、風土がつくり、そこで暮らす人間に一番近い「自然」であると思います。
<略>美味しさにはドラマがあります。』
と、あった。
私は、このてんぷらを郷土の食文化として継承した
その心意気に打たれた。
そして、何はともあれ、早速買い求め、
オープンで賑わう店先で一枚がぶりと立ち食いをしてみた。
「この味なら、守りたい、続けたいと思うなあ。」と感じた。
先日、地元のお年寄りが話してくれたが、
野菜の煮物には決まってこのてんぷらを入れるのだそうだ。
「私は、だてのてんぷらじゃないとダメ。
他のものを入れても、あの味は出ないんだよ。」
と、胸を張っていた。
まさにスローフードである。
それこそ沢山の驚きに、心熱くしている。
これが一番ということはなかなか言えないが、
毎日のことだけに食べ物の美味しさには、
いつもいつも、心から「美味しいね!」の言葉を繰り返している。
伊達は、『北海道農業発祥の地』と耳にした気がするが、
南向きになだらかな丘陵地が広がり、その多くが畑である。
東京から訪ねてきた知人が、
「わざわざ美瑛まで行かなくても、素晴らしい景色。」
と、絶賛してくれた。
今、その畑は夏野菜の最盛期を迎えている。
また、噴火湾からは、毛ガニをはじめ新鮮な魚介類が次々と水揚げされている。
さて、
2年前『だて歴史の杜』に新設された『伊達観光物産館』が、
この春、拡張工事を終えリニューアルオープンした。
そこの一角に「だてのてんぷら」というお店ができた。
通常、てんぷら(天麩羅)は魚・貝・肉・野菜などに
小麦粉を水で溶かしたころもをつけて油で揚げた料理のことを言う。
しかし、北海道では揚げかまぼこの一種で、
魚肉をすりつぶして練ったものを小判状にし油で揚げたものも
「てんぷら」と言うのである。
「だてのてんぷら」はそれである。
私は、館内のその店で、初めて「だてのてんぷら」を知った。
店先に、そっと紫色のしおりが置いてあった。
そこには
『「だてのてんぷら」は
北海道伊達市に伝わる幻の特産品「いとうのてんぷら」の
味覚を継承するため、
市民有志が結集して設立した「有限会社・伊達紋別」による
究極のスローフードです。』
と、記されていた。
裏面を見ると
『「特別なことは何一つない、余計なことをしないだけ」
<略>この飾り気のない「豊かな味」に
ピリオドが打たれようとした2001年
<略>市民有志が立ち上がり現在に繋がっています。
食文化とは、風土がつくり、そこで暮らす人間に一番近い「自然」であると思います。
<略>美味しさにはドラマがあります。』
と、あった。
私は、このてんぷらを郷土の食文化として継承した
その心意気に打たれた。
そして、何はともあれ、早速買い求め、
オープンで賑わう店先で一枚がぶりと立ち食いをしてみた。
「この味なら、守りたい、続けたいと思うなあ。」と感じた。
先日、地元のお年寄りが話してくれたが、
野菜の煮物には決まってこのてんぷらを入れるのだそうだ。
「私は、だてのてんぷらじゃないとダメ。
他のものを入れても、あの味は出ないんだよ。」
と、胸を張っていた。
まさにスローフードである。
