『時のひと』は、苦労して大学を出た後、
地縁も血縁もないまま政治の世界に飛び込んだ。
そして、一国のトップリーダになった。
政治姿勢は別として、「凄い!」。
次元は違うが、地縁・血縁がないと言えば、
丁度10年前、伊達への移住を決めた私も同様だ。
何とかなると、自分を信じた。
動機をひと言で言うと、
「40年間の教職生活を一度リセットしたくなった」から。
だから、特段、新天地は伊達でなくてもよかった。
私の直感がここを選んだ。
一度決めたら、引き返せなくなった。
土地を購入し、家を建てる段取りが、
トントン拍子どころか、『ドンドン』進んだ。
まるで、誰かに背中を押されているよう・・。
そんな気がした。
そして、「結果、オーライ!」だ。
大きな期待をしなかったからか、
住み始めると、心が弾んだ。
四季の素晴らしさと共に、
それまでとは違う新しい驚きが待っていた。
ウオーキングではなく、少し見栄を張ったジョギングが、
マラソン大会参加へ導いた。爽やかな達成感を知った。
ゴルフは冬場がクローズだからと、
春から秋までは毎週のようにクラブを振り回す。
その都度、爽快感を堪能する。
ネットに接すると、近隣の方々が頻繁に情報発信をしていた。
つい「私にもできそう!」。その気になった。
その想いが、今日までブロクを通して私を綴らせてくれている。
そう、伊達での暮らしを十分謳歌している。
「それなのに!」。
若い頃読んだ小説の一節が、いつも心をよぎった。
『定められた条件の中で、精一杯自分のできることをする。』
平易だが、難しいことのように思え、
長年、大切にしてきたフレーズだ。
マラソンも、ゴルフも、ブログもいい。
だが、あの一節は私自身だけを満たすことに、
向けられたものではない。
わずかでも、誰かの何かの為に、
『できることをする』ことも指しているに違いない。
その上、「定められた条件の中で』と、背中を押す。
今、向かっていることがある。
それは、『自主防災』の取り組みだ。
昨年度、地域の自治会に『自主防災本部会議』ができた。
その組織で、庶務的役割の「防災リーダー」を務めることになった。
今の日々に、それが加わった。
年3回の会議だが、
その都度、協議事項の資料づくりをし、提案した。
そこで決まったことを進めるのも、私の任だった。
最初の務めは、市役所から防災助成金を受け、
防災資機材を購入すること。
その助成金を含め、わずか40万円の予算だが、
それでも、2度も会議が必要だった。
防災資機材のカタログを取り寄せる。
ネットの通信販売を探す。
そんなことから始め、
わずかな予算でも、有効な資機材は何かと思案した。
購入のメインは、
非常用発電機と車載拡声器に決まった。
だが、2つとも難しさに気づいた。
まずは発電機だ。
ガソリン用とLPガス用があった。
ガソリンは、持久年数が2年程度だった。
それに比べ、LPガスは優れていた。
LPガス用がいい。
だが、街中で見る発電機の多くはガソリンを使った物だ。
その上、LPガス用はボンベの取り付けが難しいとの声が聞こえてきた。
一長一短があることを知った。
購入に迷った。
次に、車載拡声器だ。
災害時に使用する車は、固定できない。
その時、使える車に搭載したいのだ。
だから、どんな車種でも取り付けできる拡声器でなければならない。
車の屋根に、バーを取り付け、
そのバーにスピーカーを固定したものをよく見る。
取り寄せたカタログには、バーは特注とある。
その上、どの車種にでも合うバーはないと、
販売業者から回答もあった。
手詰まりになった。
専門知識がない私が、
防災リーダーなど受けるべきでなかった。
若干、後悔した。
しかし、『精一杯自分のできることをする』。
その言葉が、そばにあった。
小さな街でも、きっと取り扱っている業者がいるはず・・。
それらしい店を何軒も訪ね回った。
そしてついに、
「2000年の有珠噴火の時、
災害物資を扱いました。ご心配なく」。
そんなお店にめぐり会った。
数日後、連絡がきた。
非常用発電機は、
ボンベへの取り付けが簡単なLPガス用があり、
それを勧めてくれた。
車載拡声器は、マグネットで車の屋根に固定でき、
どんな車でも取り付けたまま70キロの速さで、
走行可能なものを見つけてくれた。
その上、
少ない予算の現状を伝えると、値引きにも応じてもらえた。
安堵感があった。
勇んで、次に歩を進めた。
発電機のLPガスボンベをもとめに、取扱業者を訪ねた。
一難去ってまた一難が待っていた。
ガスボンベを自治会の倉庫に常備することは、
危険物を理由に難色が示されたのだ。
「発電機を使う時に、ご連絡を下さい。
すぐにお持ちしますから。」
それがベストだと言う。
しかし、使うのは平時ではない。
「じゃ、災害時には優先配送をします。
それでいかがですか」。
私は口約束に不安を覚えた。
誠実な担当者だった。
「じゃ、何か書面でお約束をしましょうか。」
そこまで、言ってもらえた。
その後、自治会と取扱店の間での、
『災害時優先配送』協定まで、
何回ものやり取りをくり返した。
今、私の手元には、
自治会長と業者代表が押印した協定書がある。
さて、今年の取り組みだが、
地域の災害弱者をサポートする手段を練っている。
せめて高齢のひとり暮らしの方を、
無事に避難させることができたらいいと思う。
さて、住民の理解と協力を得て、
そんなシステムができるかどうか。
『定められた条件の中で、精一杯自分のできることをする。』
そうしようと思う。
もう秋桜だ 冬が近いの?!
地縁も血縁もないまま政治の世界に飛び込んだ。
そして、一国のトップリーダになった。
政治姿勢は別として、「凄い!」。
次元は違うが、地縁・血縁がないと言えば、
丁度10年前、伊達への移住を決めた私も同様だ。
何とかなると、自分を信じた。
動機をひと言で言うと、
「40年間の教職生活を一度リセットしたくなった」から。
だから、特段、新天地は伊達でなくてもよかった。
私の直感がここを選んだ。
一度決めたら、引き返せなくなった。
土地を購入し、家を建てる段取りが、
トントン拍子どころか、『ドンドン』進んだ。
まるで、誰かに背中を押されているよう・・。
そんな気がした。
そして、「結果、オーライ!」だ。
大きな期待をしなかったからか、
住み始めると、心が弾んだ。
四季の素晴らしさと共に、
それまでとは違う新しい驚きが待っていた。
ウオーキングではなく、少し見栄を張ったジョギングが、
マラソン大会参加へ導いた。爽やかな達成感を知った。
ゴルフは冬場がクローズだからと、
春から秋までは毎週のようにクラブを振り回す。
その都度、爽快感を堪能する。
ネットに接すると、近隣の方々が頻繁に情報発信をしていた。
つい「私にもできそう!」。その気になった。
その想いが、今日までブロクを通して私を綴らせてくれている。
そう、伊達での暮らしを十分謳歌している。
「それなのに!」。
若い頃読んだ小説の一節が、いつも心をよぎった。
『定められた条件の中で、精一杯自分のできることをする。』
平易だが、難しいことのように思え、
長年、大切にしてきたフレーズだ。
マラソンも、ゴルフも、ブログもいい。
だが、あの一節は私自身だけを満たすことに、
向けられたものではない。
わずかでも、誰かの何かの為に、
『できることをする』ことも指しているに違いない。
その上、「定められた条件の中で』と、背中を押す。
今、向かっていることがある。
それは、『自主防災』の取り組みだ。
昨年度、地域の自治会に『自主防災本部会議』ができた。
その組織で、庶務的役割の「防災リーダー」を務めることになった。
今の日々に、それが加わった。
年3回の会議だが、
その都度、協議事項の資料づくりをし、提案した。
そこで決まったことを進めるのも、私の任だった。
最初の務めは、市役所から防災助成金を受け、
防災資機材を購入すること。
その助成金を含め、わずか40万円の予算だが、
それでも、2度も会議が必要だった。
防災資機材のカタログを取り寄せる。
ネットの通信販売を探す。
そんなことから始め、
わずかな予算でも、有効な資機材は何かと思案した。
購入のメインは、
非常用発電機と車載拡声器に決まった。
だが、2つとも難しさに気づいた。
まずは発電機だ。
ガソリン用とLPガス用があった。
ガソリンは、持久年数が2年程度だった。
それに比べ、LPガスは優れていた。
LPガス用がいい。
だが、街中で見る発電機の多くはガソリンを使った物だ。
その上、LPガス用はボンベの取り付けが難しいとの声が聞こえてきた。
一長一短があることを知った。
購入に迷った。
次に、車載拡声器だ。
災害時に使用する車は、固定できない。
その時、使える車に搭載したいのだ。
だから、どんな車種でも取り付けできる拡声器でなければならない。
車の屋根に、バーを取り付け、
そのバーにスピーカーを固定したものをよく見る。
取り寄せたカタログには、バーは特注とある。
その上、どの車種にでも合うバーはないと、
販売業者から回答もあった。
手詰まりになった。
専門知識がない私が、
防災リーダーなど受けるべきでなかった。
若干、後悔した。
しかし、『精一杯自分のできることをする』。
その言葉が、そばにあった。
小さな街でも、きっと取り扱っている業者がいるはず・・。
それらしい店を何軒も訪ね回った。
そしてついに、
「2000年の有珠噴火の時、
災害物資を扱いました。ご心配なく」。
そんなお店にめぐり会った。
数日後、連絡がきた。
非常用発電機は、
ボンベへの取り付けが簡単なLPガス用があり、
それを勧めてくれた。
車載拡声器は、マグネットで車の屋根に固定でき、
どんな車でも取り付けたまま70キロの速さで、
走行可能なものを見つけてくれた。
その上、
少ない予算の現状を伝えると、値引きにも応じてもらえた。
安堵感があった。
勇んで、次に歩を進めた。
発電機のLPガスボンベをもとめに、取扱業者を訪ねた。
一難去ってまた一難が待っていた。
ガスボンベを自治会の倉庫に常備することは、
危険物を理由に難色が示されたのだ。
「発電機を使う時に、ご連絡を下さい。
すぐにお持ちしますから。」
それがベストだと言う。
しかし、使うのは平時ではない。
「じゃ、災害時には優先配送をします。
それでいかがですか」。
私は口約束に不安を覚えた。
誠実な担当者だった。
「じゃ、何か書面でお約束をしましょうか。」
そこまで、言ってもらえた。
その後、自治会と取扱店の間での、
『災害時優先配送』協定まで、
何回ものやり取りをくり返した。
今、私の手元には、
自治会長と業者代表が押印した協定書がある。
さて、今年の取り組みだが、
地域の災害弱者をサポートする手段を練っている。
せめて高齢のひとり暮らしの方を、
無事に避難させることができたらいいと思う。
さて、住民の理解と協力を得て、
そんなシステムができるかどうか。
『定められた条件の中で、精一杯自分のできることをする。』
そうしようと思う。
もう秋桜だ 冬が近いの?!