nodatchのブログ

鉄道が好きな旅行作家が、取材や出版などの個人的な話を書いていきます

サンライズ瀬戸で行く松山瀬戸内の旅

2012-04-14 20:10:00 | 国内の鉄道
急な話ですが、4月16日(月)朝9時過ぎからTBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」にゲスト出演します。1時間ほどの間に休み休み4回ほど登場し、大沢さんと鉄道に関するトークをする予定です。

さて、10日から12日まで四国の松山に行ってきました。松山市、JR西日本、JR四国の共催する「瀬戸内・松山キャンペーン」をPRするためのプレスツアーに招待されたからです。行きは唯一の東京駅発夜行列車「サンライズ瀬戸&出雲」。四国へ出かけるのですから、もちろん「サンライズ瀬戸」に乗車です。




「サンライズ」は個室中心の寝台列車です。今回乗車するのは一番数の多い部屋である「シングル」。コンパクトにまとまった個室は心地よいです。欲を言えばもっと大きな荷物置き場が欲しいところですが、B寝台だからしょうがないでしょうね。

取材旅行ということで、車掌さんにお願いしてサンライズでは最高ランクの部屋である「シングル・デラックス」を見学させていただきました。やはりお値段も高いだけあって、ゆったりしています。洗面所と大きなデスクがあるのは、まるでビジネスホテルみたいです。北斗星の「ロイヤル」と違って、トイレとシャワー室はついていませんでした。

「シングル・デラックス」と対照的にリーズナブルな旅をするなら「ノビノビ座席」でしょうか。雑魚寝シートにしては、毛布があったり、少しだけ仕切りがあったりとそれなりのサービスはなされています。特急券だけで寝台券不要なので旅行シーズンには、すぐに満席になってしまうほど人気があるようですね。

個室主体で、自分の部屋にこもるのが大方の人の過ごし方でしょうが、ゆとりの空間もあります。3号車にある「ミニサロン」がそれです。隣にシャワー室があるので、順番待ちのスペースにもなっています。

時間をかけて車内を見学した後、部屋に戻ってくつろいでいたら、列車は先日出かけた湯河原を通過中でした。まもなく熱海に停車。翌朝は早起きするので、着替えて横になりました。

姫路手前で目が覚め、その後は、早朝の車窓を楽しみました。6時過ぎに、お早うございますという車内放送があり、6時27分岡山着。4分停車なので、急いでホームに降りて、「サンライズ出雲」との分割を、少しだけ見学しました。

「サンライズ出雲」を切り離して7両編成と身軽になった「サンライズ瀬戸」は、いよいよ車窓のハイライトである瀬戸大橋にさしかかります。雨の予報でしたが、幸いまだ曇り空。わずかですが朝焼けが見えました。残念ながらサンライズの名前のように日の出(サンライズ)は拝めませんでした。

鉄橋のトラスは目ざわりですが、迫力ある瀬戸内海の景色が楽しめます。窓の下を覗き込むと、鉄骨と線路の間に海の波しぶきが見え、ちょっと怖い感じもします。列車はスピードを上げたまま瀬戸大橋を渡りきると、右手に「ようこそ四国へ」の看板が目に入りました。

右手前方に讃岐富士の飯野山が見えると、坂出到着の放送。今回は坂出下車なので、降りる準備を始めました。

坂出着7時8分。定時でした。


大井川鉄道家山駅周辺の桜とSL列車

2012-04-05 13:34:00 | 国内の鉄道
桜の名所として知られる静岡県は大井川鉄道家山駅周辺。桜が咲き始めたというので出かけてみることにしました。有名な場所ですが、この時期は教員時代は忙しくて行ける状態ではなく、今回が初めての訪問となりました。

大井川鉄道のSL列車ですが、昨秋、新金谷の車両基地にターンテーブルができたことで、すでにあった千頭のターンテーブルと合わせ起終点に揃ったことになり、恒例のバック運転が解消されました。行きも帰りも機関車は正面向きとなったので、撮影ポイントも増え、ファンにとっては嬉しい話です。これを機にSL列車の出発駅はすべて新金谷駅になりました。東海道本線に乗って大井川鉄道のSL列車を訪問するときは、金谷から新金谷まで一駅電車に乗ってから、SL列車に乗り換えることになりました。

大井川鉄道は既に何回も訪問していますが、そういうわけで新金谷で降りたのは初めてです。せっかくなので、その新しいターンテーブル(転車台)を見学してみました。

ちゃんと撮影用にC12形がのっかっているところは、さすが観光に生きる鉄道会社です。ちなみにこのC12は目下修理中とのこと。この日は、家山駅周辺の桜祭りに合わせて、新金谷発のSL列車は3本もあります。撮影だけではつまらないので、最初の家山行きのSL列車に乗車することにしました。3本目の千頭行きは満席でしたが、家山行きの臨時はかなり空いていました。ボックス席を一人で占拠できるほどでした。大井川に沿って走りますが、沿線はかなり桜が咲いていて、30分ほどの汽車旅でしたが、堪能しました。

桜並木がホームわきにある家山到着後は、まず千頭寄りに歩いて数分のところにある橋に行ってみました。大井川鉄道と大井川をまたぐ橋で、結構有名な撮影スポットです。
乗ってきた列車は、家山が終点で、入れ替えをした後、電気機関車に牽かれて新金谷へ戻って行きました。その入換え風景を橋から撮影することができました。

桜は綺麗ですが、架線や電柱が結構うるさいですね。2本目のC10に牽引された千頭行きを撮影して、3本目は場所を変えることにしました。

乗ってきた列車の車窓から眺めた家山駅到着間際の家山川を渡るスポット。鉄橋のたもとに桜が咲いているので、いいかなと思いましたが、到着間際ですから煙はほとんど出ず、おまけに小雨が降りだしてきて、これはあまり満足できませんでした。

桜祭りの売店で買ったおにぎりや家山名物の川根抹茶たいやきをほおばったりしてのんびり過ごした後、午後の上り列車を2本撮影しました。
最初の列車は、先ほどの鉄橋に併行する道路を渡って少し行ったカーブのあるところ。お花見名所「桜トンネル」の入り口手前です。

2本目は、駅の発車を狙ってみましたが、桜並木が綺麗に入る場所は狭いうえに、先客が多数いて立ち入りが無理な状況でした。残念ながら少し離れた所からの撮影です。

ともあれ、クルマなどでの追っかけなしに1日に何回もSL列車を撮影できるとは、大井川はいいところです。

行きは朝早かったので新幹線利用でしたが、帰りは余っている18きっぷを使って金谷から熱海のりつぎで東京へ。4時間もかかってくたびれました。さすがに熱海からは普通列車のグリーン車利用にしましたが、それでも新幹線利用よりはかなり安くなるのですね。でも、金谷から熱海まで空いているからまだよかったもののロングシートはうんざりでした(笑)。

なお、大井川鉄道については、拙著「旅が10倍面白くなる観光列車」「にっぽんローカル鉄道の旅」(ともに平凡社新書)をご参照ください。
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復元工事完了目前の東京駅

2012-04-02 19:44:00 | 国内の鉄道
東京駅・丸の内側の赤レンガ駅舎復元工事が終わりに近づき、足場や覆いが取れたとの新聞報道がありました。デスクワークで忙しいのですが、ちょっと気分転換の散歩がてらに出かけてきました。地下鉄に乗れば数分の距離なのです。

まだまだ足元は囲いがしてあるのですが、屋根のあたりはよく見えます。戦後の応急処置的な屋根しか知らなかったので、丸味を帯びた屋根付近の形状は新鮮です。

↑これは南口。その先、有楽町寄りは、かなり綺麗に仕上がっていました。

正面も実に堂々とした造りです。

屋根付近をアップしてみると、細かな装飾などが良く分かります。ヨーロッパのターミナル駅を彷彿とさせますね。

北口は、まだ工事中といった雰囲気で、ごちゃごちゃしています。


ところで、この赤レンガは、埼玉県の深谷産のものが使われていました。深谷は渋沢栄一の故郷ということもあり、日本最初のレンガ工場があったからです。そして、今、深谷は赤レンガで町おこしということで、その玄関口である深谷駅を東京駅そっくりに似せてしまったことで知られています。先月、訪問しましたので、その写真をお目にかけましょう。



ちょうど、特急「草津」が停車中でした。深谷は特急停車駅だったのですね。そういえば、深谷といえば半世紀近く前、地元の政治家・荒船清十郎が運輸大臣(今の国土交通大臣)になったとたんに「急行列車のひとつやふたつ停めたっていいじゃないか」と仰って、優等列車を停めてしまったことで一時、有名になりましたね。もう昔の話ですが、深谷といえば、このエピソードを思い出してしまいます。

ともあれ、東京駅の晴れ姿、待ち遠しいですね。

なお、復元工事が始まる前の東京駅の写真は、拙著「駅を楽しむ!テツ道の旅」(平凡社新書)をご覧ください。
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