1日、山梨県で行われた陸上競技記録会の女子100㍍障害で寺田明日香選手が19年ぶりの日本記録更新かつ日本人女子初めての12秒台の記録12秒97をマークした。
これは、男子100㍍における日本人の9秒台に匹敵する価値のある記録だと思う。それは、かつて100㍍障害でトップレベルにあった寺田選手が6年前に引退、その後、結婚・出産を経てなんと7人制ラグビーに転向。そして今年6年ぶりに陸上競技に復帰するという極めて異例の経過を辿ったことにある。いったん完全に競技生活から離れたアスリートの復活劇としても興味深いが、僕はこの快挙の秘密は7人制ラグビーの経験にあるのではないかという気がする。彼女にとっては異郷であったはずのラグビーから陸上を見つめ直すことが出来たこと。さらには陸上の直線的な動きと異なりピッチを縦横無尽に走り回ることによるフィジカル面の効果などがすべてプラスに働いたような気がする。今年6月の日本選手権で好走し3位に入った時になんとなく活躍しそうな予感はあったが、まさか日本新記録を出すことまでは予想もしなかった。30代を前にして、そろそろリタイアを考え始めている多くの女子アスリートたちに大いに勇気を与える出来事であったことは間違いない。

2019年日本選手権陸上女子100㍍障害決勝での寺田明日香選手(左端)
これは、男子100㍍における日本人の9秒台に匹敵する価値のある記録だと思う。それは、かつて100㍍障害でトップレベルにあった寺田選手が6年前に引退、その後、結婚・出産を経てなんと7人制ラグビーに転向。そして今年6年ぶりに陸上競技に復帰するという極めて異例の経過を辿ったことにある。いったん完全に競技生活から離れたアスリートの復活劇としても興味深いが、僕はこの快挙の秘密は7人制ラグビーの経験にあるのではないかという気がする。彼女にとっては異郷であったはずのラグビーから陸上を見つめ直すことが出来たこと。さらには陸上の直線的な動きと異なりピッチを縦横無尽に走り回ることによるフィジカル面の効果などがすべてプラスに働いたような気がする。今年6月の日本選手権で好走し3位に入った時になんとなく活躍しそうな予感はあったが、まさか日本新記録を出すことまでは予想もしなかった。30代を前にして、そろそろリタイアを考え始めている多くの女子アスリートたちに大いに勇気を与える出来事であったことは間違いない。

2019年日本選手権陸上女子100㍍障害決勝での寺田明日香選手(左端)