どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

きょうというひ

2015年01月09日 | 絵本(日本)
きょうというひ  

    きょうというひ/荒井 良二/BL出版/2005年初版

 

3.11後、停電になる時期がありました。
このときごやっかいになったのはロウソクでした。
ロウソクのやさしい灯りがなんとも力づよいものでした。

深々と降る雪の日、夜があけると、朝日が雪を照らし、今日のはじまり。
今日という日に着るために、女の子は、セーター、帽子、マフラーを編みます。

そして、ロウソクがはいるくらいの、かまくらをいくつもいくつもつくり、ロウソクを灯していきます。
きえないように・・・きえないように。
そして無数のロウソクの灯りが、夜を照らします。

祈りのロウソク。
この祈りに込めるものは、人によってさまざまでしょうが・・・。
たしかに、今日という日は、人生に一度しかないんですよね。