どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

言葉はいろいろ

2015年01月16日 | いろいろ

       イソップ株式会社/井上ひさし・作・和田誠・絵/中央公論社/2005年初版

 

 普段なにげなく使っている言葉でも、井上さんからいわれるとなるほどと思うばかり。

 一つは、母音の長短で意味が対立するということ。
 
 オバサン  オバーサン
 オジサン  オジーサン
 ユキ    ユーキ      雪と勇気
 キテ    キーテ      来てと聞いて
 クツ    クーツ      靴と苦痛
 ビル    ビール
 カク    カーク      書くと架空
 ツチ    ツーチ      土と通知
 クロ    クーロ      黒と空路

 アクセントはよく注意されてはいますが・・・。

 二つ目は、擬音語の澄む濁るでは感じが対立すること。

 大きな太鼓がドンドンドンならいいが、トントントンなら小さな太鼓に

 笛がピーピーならいいが、ビービーなら下手くそ

 額から汗がポタポタなら、ご苦労さまっていうけど、ボタボタなら、きたない

 こそ泥ならコソコソ、強盗ならゴソゴソ

 なるほど、澄む濁るで、感じが大分異なりますね。
 ちょっとした違いが、聞き手のイメージのふくらみに影響しそうです。