クモをおよめさんにしたくつ屋/世界むかし話3 南欧 ネコのしっぽ/木村 規子・訳/ほるぷ出版/1979年初版
昔話にでてくる昆虫。これまでのものはほんのわずか顔を出すだけでしたが、この話ではクモが重要な役割をもちます。
くつ作りをしていた若者が、父親が亡くなったとたん仕事をたたんでしまったために、母親が息子を家から追い出してしまいます。いつか金持ちになって帰ってくると旅に出た若者は、最初にあった女の人をおよめさんにするときめていました。
最初にあった大きなクモをおよめさんにします(どうしてメスとみわけたかわかりませんが)。
それからはやることやることがうまくいって金持ちになります。
このおよめさん、食べるもの、着るもの、暮らしにひつようなことをなんでもこなしてしまうクモ。
最後には、このクモが美しいおひめさまになります。
できすぎのストーリーですが、素直に楽しみたい。
異類婚の中でも、クモというのはこれまでではじめてです。