雪だるま ルートヴィッヒの ねがいごと/レーロ・トゥンガル・文 レジーナ・ルック-トゥーンベレ・絵 塩崎香織・訳/化学同人/2023年
雪だるまのルートヴィッヒに たりないものなどないはずでした。
けれどある日、小鳥の会話から、クリスマスツリーのことをきき、おなじように部屋においてもらえるにちがいないと、そばで遊んでいた子どもたちの家に、どうにかこうにか いきました。そのとき、石段のところで、おかあさんの声がきこえてきました。「ふたりとも、また雪がついたままではいってきたのね! あっちもこっちもびしょびしょにして‥ながぐつの雪はおとしてって、なんかいいえばわかるの」。
雪だるまは困りました。ながぐつの雪ぐらいであんなに叱られるなら、まるごと雪のぼくが入っていけば、何をいわれるか・・・。悩んでいると、小鳥たちが 森のこびとたちのかしらで、魔法も使えるパトリックをよんできました。
雪だるまは、パトリックの魔法でクリスマスツリーのかざりほどになって ツリーにかざられ、夢のような時間をすごせたのです。
雪だるまのルートヴィッヒは部屋の中にずっといたの? いえいえ、朝日が昇る前に、パトリックがそとにつれだし、もとのおおきさにもどす魔法をかけました。
エストニアの絵本。表紙の雪だるま、タイトルが 浮き出ています。絵も特徴的で、木?がしゃもじのように描かれ、子どもの顔も大人のようです。
こびとのパトリックも、こびとこびと風で、なにかはよくわかりませんが、小さな円も気になりました。